「1年目から優勝を求めるのは酷」 40歳・今江新監督が就任も...「ベテランに大ナタ」が象徴する楽天の現状

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   楽天は2023年10月17日、今江敏晃1軍打撃コーチが来季の新監督に就任することを発表した。

   シーズン最終戦でロッテに敗れ、CS進出はならず。

   2年連続Bクラスが決まり、石井一久前監督が退任した。次期監督で白羽の矢が立ったのは、選手の兄貴分として人望が厚い今江監督だった。

  • 現役時代の今江氏(写真:アフロスポーツ)
    現役時代の今江氏(写真:アフロスポーツ)
  • 現役時代の今江氏(写真:アフロスポーツ)

「若手がどんどん出てこないと...」

   チームは変革期を迎えている。

   西川遥輝、炭谷銀仁朗、塩見貴洋、銀次ら実績のある選手たちが来季の戦力構想から外れて退団することに。

   ベテランたちも野球人生の岐路を迎えている。かつて絶対的エースとして投手陣を牽引していた田中将大は24試合登板で7勝11敗、防御率4.91。自身11年ぶりの開幕投手を務めたが、大量失点で降板するケースが目立ち、2年連続でリーグ最多の黒星を喫した。

   野手陣も鈴木大地が打率.244、5本塁打でベンチスタートが多く、中日からトレード移籍した阿部寿樹も打率.255、4本塁打、24打点とインパクトを残せなかった。

「攻守の軸になる若手がどんどん出てこないと、チームが先細りする。今江監督に1年目からリーグ優勝を求めるのは酷でしょう。長い目でじっくりチーム作りをした方がいい。投手陣は荘司康誠、早川隆久、藤平尚真が柱になり、打線は今年盗塁王を獲得した小深田大翔、辰己涼介、小郷裕哉、村林一輝を中心に機動力に活路を見出すスタイルを続けるべきでしょう」(スポーツ紙記者)

   今オフは通算236セーブの絶対的守護神・松井裕樹がFA権を行使し、国内外で争奪戦になる可能性がある。楽天は慰留に全力を注ぐが、他球団に移籍となれば大きな痛手になる。懸案事項が多いが、今江監督に掛かる期待は大きい。40歳の指揮官は12球団最年少。東北を熱く盛り上げられるか。

(中町顕吾)

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