プロ野球巨人の元投手で野球解説者の高橋尚成氏(48)が2023年10月17日に公開したユーチューブ動画で、去就が注目されるDeNAトレバー・バウアー投手(32)の巨人入りの可能性に言及した。
「日本に残る可能性が高いと思う」
バウアーは今季19試合に先発して10勝4敗、防御率2.76。10勝のうち2つが完投で、クオリティスタート(QS=6回以上、自責点3内)達成率は78.9%だった。8月30日の阪神戦で打球をスライディングキャッチした際に負傷して途中交代。これが今季最後のマウンドとなった。
スポーツ紙の報道によると、バウアーは去就について「まだ決まっていない」とし、米大リーグ復帰を含め日本残留などの可能性を示唆。日本残留の条件として「優勝を狙えるチーム」「個人タイトルを狙わせてくれるチーム」「ファンを喜ばせることのできるチーム」を挙げたという。
高橋氏は「アメリカではバウアーのことを取り上げていない。あまり話題になっていない。バウアーがMLBに戻ってくるのではないかとかはほぼない」と米国の状況を報告し、「年俸は関係ないと思う。どこでプレーしたいかというところじゃないかなと思う。日本に残る可能性が高いと思う」との見解を示した。
DeNAはペナントレースで巨人を振り切って3位に入りクライマックスシリーズ(CS)に進出。バウアーは第3戦に登板が予定されていたが、チームが2連敗してCS敗退したため登板の機会がなく今季終了となった。
「候補に絶対ジャイアンツは挙げている」
高橋氏は「タフですよね。完投能力もあるし長いイニングも投げてくれる」とバウアーの実力を高く評価し、「本来だったら27試合から30試合の間のゲーム数で15勝を目安に計算していく。それが19試合で10勝なので良かったと思う。DeNAにマッチしていた。DeNAがクライマックスシリーズに出れたのもバウアーがいたからと言えるかもしれない。この10勝4敗貯金6がなかったらもしかしたら出てないかもしれない。そういう面ではDeNAにいてくれて助かった」と振り返った。
スポーツ紙などによると、DeNAは全力で残留交渉に臨む構えを見せるが、他球団との争奪戦が展開される可能性が高いという。
高橋氏は「候補に絶対ジャイアンツは挙げていると思う」と明言し、「バウアーを取るか取らないかはチーム内で決めると思う。いてくれたらローテーションには間違いなく入る。ジャイアンツは来年優勝しないといけない状況になっている。バウアーは必要な選手なのかもしれない」との見解を示した。
さらに「(巨人の)2番手、3番手のピッチャーになってくれないと。戸郷(翔征)投手がいて、その次くらいの投手になってくれないと困る。『10勝以上、良ければ15勝以上してくれないと困るよ』という状況で取ると思う。今年は19試合しか投げていないので来年は先発ピッチャーとして25試合以上は投げてもらわないと困る。ジャイアンツに来るのはバウアー的にありかもしれない」と語った。