「技を盗め」は時代遅れ?後進育成めぐり議論 「経験の言語化は意外と難しい」の声も

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とはいえ「言葉で教えようのない技術」もある

   「技を盗め」についての話題から派生して、「とはいえ、言葉で教えようのない技術・領域も存在する」というポイントも議論の種になります。

   きっかけとなったのは、婿入りの形で鍛冶師を継ぐことになった人が、義父に「鉄の焼き入れの温度」について尋ねたところ、義父から「自分は焼けた鉄の色を見て1℃単位で温度を見分けられるから口では教えようがない」と言われたという話。実際にサーモグラフィーを使って確かめると、義父が本当に1℃単位で鉄の状態を見分けていたことが分かったそうです。

   この話を皮切りに、「指物職人の父がものの寸法を見ただけで判断できた」「自分は若い頃印刷物のインクの各色のバランスを1%単位で言い当てることができた」といった、専門職の人による、言葉では伝えがたい技術の実例が続々と寄せられる展開に。

「技は見て盗め」が良くないのは分かるが、言葉では教えようのない領域は存在する - Togetter

   一連の投稿について「では鍛冶職人もサーモグラフィーを導入すればいいのでは」という意見や、「経験を言語化するのは意外と難しいんだよな。試しに自分が当たり前にできることを言語化してみたらいい」という反応など、さまざまな視点の意見が交わされています。

   また、「100まで教えられないのはわかる。 だが100教えられないからと教える量を0にしないでほしい」「言葉にするのは難しくても伝えるための方法を模索しなければならない」といった声もありました。

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