男性育休、4割が「取得したくない」で話題も... 専門家「実際は大きく改善している」

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「意識高い系」パパでなくても育休を取る時代に

「(育休を)最初から取るものだと思って取ったという人もすごく増えています。今から10年ほど前、イクメンがブームになった2010年頃は、ものすごく意識の高いお父さんが、ものすごく準備をして理論武装をして、『自分が育休を取っても大丈夫です』とアピールして育休を取得していました。それでも当時は、パピートラック(編集部注;育休明けの職場での冷遇)になったり、いじめのような感じでキャリアを失った人もいました。

でも今は、意識の高いパパではなくて、普通の人が自然に育休を取っています。上司に『もっと長く取れば?』と言われている人もいるくらいで、とても大きな変化が起きています。このあいだ研修に出てくれた管理職は、『9年前、自分は育休を取りたかったのに、子どもができても夜11時まで帰れなかった。子どもの顔を見たくても、そんなの無理に決まっているだろうと言われた。妻には散々文句を言われてきた』ということを話していました。ほんの9年前でもそんな感じでした。そんな会社でも、今はお父さんに育休を取らせたくて研修をするような、前向きな会社になっています」

   その上で、「特に取得したいと思わない」と回答した人に予想される背景について、次のように見解を述べた。

「育休を取りたいのに取れないのだとしたら、それはまだ企業側が寛容ではない、もしくは前例がないから無理だと思ってしまっている当事者の人もいるかもしれません。女性の育休が取れるようになった約30年前も、制度はあるのに取得しない人がたくさんいました。制度ができてすぐに使うというのは勇気がいるわけです。なので、(同じような事情で)本当は取りたかったけど無理だろうと思っている男性が回答しているのかも知れません」
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