イベントを検索して登場する「広告」の罠
J-CASTニュースBiz編集部は、調査を担当した国民生活センター相談情報部の布施さんに話を聞いた。
――被害相談はどのくらい増えているのですか。
布施さん 2022年度は合計1690件で、2021年度が843件ですから、約2倍に増えています。そのうち、10代と20代が半数弱を占めます。
――こうした被害にあわないためには、どうすればよいのでしょうか。
布施さん 興行主催者や正式なプレイガイドなどの正規販売ルートで購入するようにしてください。定価で購入できるだけでなく、公演が延期や中止になった時には払い戻しなどの補償が受けられる場合もあります。
ウェブで歌手名などを検索してチケットを購入しようとすると、危険な罠(わな)が待っていることがあります。
――どんな罠でしょうか。
布施さん 事例1のように、検索サイトの一番上に「転売仲介サイト」が表示されてしまうことが多いのです。検索されるワードに連動されて最上部に表示される「リスティング広告」ですが、中には「広告」の文字が非常に小さくて、初めての人は正規のチケット販売サイトと勘違いしてしまうケースが多くみられます。
落ち着いてよく見るとわかるのですが、アクセスした途端、「残り〇枚!」「残り〇秒!」といきなりカウントダウンが始まりますから、「早く購入しないと」と焦って、あわてて申しこんでしまいがちです。