楽天が2023年10月11日、西川遥輝と来季の契約を結ばないことを発表した。今季は35試合出場で打率.181、1本塁打、4打点、2盗塁。8月11日に登録抹消されると、熾烈なCS争いのシーズン終盤に1軍から声が掛かることはなかった。
打撃で結果を残さなければいけない選手
日本ハム時代は不動のリードオフマンとして、4度の盗塁王を獲得。18、20年はリーグ最多四球を選び、日本一に輝いた16年は出塁率.405、20年は自身最多の出塁率.430をマークした。チームの顔として活躍してきたが、若返りを図るチーム方針により21年限りで退団。1、2番を打つチャンスメーカーが補強ポイントだった楽天に加入した。移籍1年目の昨年は3、4月に打率.333、5本塁打、21打点と月間MVPを受賞と最高のスタートを切ったが5月以降は打撃不振に。108試合出場で打率.218と1軍出場がなかった新人の11年をのぞき、自己ワーストの打率だった。今季も開幕をファームで迎え、1軍に2度昇格のチャンスも打撃で結果を残せず。わずか2年でチームを去ることになった。
スポーツ紙記者は「西川は肩が強くない。あの守備力を考えると、打撃で結果を残さなければいけない選手だが近年は直球に振り遅れが目立ち、確実性が落ちている。31歳は選手として脂がのり切る時期だが...。NPBの他球団で現役続行は厳しいと思います」と厳しい見通しを口にする。
かつて、スピードスターとして活躍した巧打者に救いの手を差し伸べる球団は現れるだろうか。(中町顕吾)