「ドラフトの目玉」と注目されていた花巻東の佐々木麟太郎がプロ志望届を提出せず、米国の大学に進学する意向を明かしたことが大きな反響を呼んでいる。
佐々木は鹿児島で開催されている国体で、2023年10月10日の1回戦・履正社戦に出場したが3打数無安打に終わり、チームも1-9で7回コールド負け。報道によると、試合後の囲み取材で自身の進路について語ったという。
「あれほど規格外のスラッガーはいない」
「悩み抜いたうえでの決断だったのでしょう。佐々木はメジャー志向が強いことで知られていた。自分が目指す将来像を考えた時、NPBでプレーするより米国の大学でプレーした方が力を伸ばせると判断したのでしょう。花巻東の先輩の大谷翔平、菊池雄星がメジャーで活躍している姿を見てきたことも進路に大きく影響していると思います」(アマチュア担当記者)
佐々木は身長182センチ、体重100キロを超える巨体から強烈なスイングで高校通算140本塁打をマーク。清宮幸太郎(日本ハム)が持つ高校通算記録の111本塁打を大幅に塗り替えた。3年夏の甲子園ではベスト8に進出。敗退後は高校卒業後の去就について、未定であることを語っていた。
「佐々木をドラフト1位で指名することを考えていた球団は複数あったと思う。今年は豊作のドラフトと言われているが、あれほど規格外のスラッガーはいない。佐々木を指名リストから外して、同じ高校生スラッガーの真鍋慧(広陵)、明瀬諒介(鹿児島城西)に切り替えるか、それとも常広羽也斗(青山学院大)、細野晴希(東洋大)、武内夏暉(国学院大)ら即戦力投手を競合覚悟で指名するか」(球界関係者)
各球団のドラフト戦略が注目される。(中町顕吾)