トイレの床にスプレーをまき、ライターで液体に火を点けて遊ぶ様子を撮った動画がツイッター(X)上で取り上げられ、物議を醸している。
指摘を受けた三重県立高校は、校内のトイレであることを取材に認めた。動画は2023年2月にSNS上に投稿されたもので、関わった男子生徒らを指導したという。生徒らは、スプレーの液体をさらにかけて炎上させており、学校で火災を起こす恐れもある危険な行為だった。
スプレーで火を吹かせ、床にまいた液体が炎上した
床にまかれた液体から炎が上がる中で、男子生徒が黒い手袋で持った白い容器から、さらに液体を垂らす。
周囲から笑い声が起こるが、炎が一段と強くなると、生徒らが逃げ出した。笑い声の中で、最後は放水して火を消していた。
この動画は、10月5日にツイッターで投稿された。この続編も6日に追加され、生徒らがスプレーで液体を吹いてライターで火を点け、続いて、スプレーのフタを取って液体ごとかけて炎上させるシーンもあった。
最初の投稿は、いくつかの動画が組み合わされて編集されており、洗面所でスプレーから火を吹かせているシーンもあった。続編では、2人の生徒が「じゃ、行こうか」「怖え~、怖え~」と言いながら、スプレーで吹いた液体にライターで火を点け、「火炎放射器」に見立てていた。
さらに、火遊び動画と同じとみられる男子生徒がタバコを吸う様子を撮ったものもあった。そこでは、車の後部座席で、男子生徒がタバコを吸い、禁煙しているという隣の生徒に見せびらかせて、からかっていた。また、ベッドに横になったこの生徒の脇にタバコの箱とライターが置いてある場面もあった。
これらの動画は、ツイッター上で次々に転載されて、大きな話題になっている。
県教委「その後に問題が起きたとは聞いていない」
生徒らの火遊びなどを撮った元の動画は、SNS上に投稿されたとみられる。関係するとされたインスタグラムのアカウントも、今回投稿でいくつか取り上げられているが、ほとんどがすでに非公開設定になっていた。
投稿で名指しされた三重県立高校では10月6日、J-CASTニュースの取材に対し、火遊び動画に映っているのが校内のトイレであることを校長が認めた。
「校内のトイレでアルコール消毒液に火を点けた様子を撮った動画が、SNSで投稿されていました。職員が動画に映った本人たちに確認して、指導を行いました。タバコの件も同じ時期に確認され、指導しています。こうしたことは、県の教育委員会に報告しています。今回の動画は、そのときのものだと思います」
一方、県教委の生徒指導課は6日、取材に対し、2月にトイレで火遊び行為があって生徒らを指導したと、同校から報告を受けたと明らかにした。
「校内のトイレの床に消毒液をまいて、火を点けたと聞いています。タバコについても、同じ生徒かは分かりませんが、2月に学校から指導したと報告がありました。その後に、何か問題が起きたとは、聞いていません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
(2023年10月6日21時50分追記)見出しと本文の一部を修正しました。