福岡市を拠点に活動するHKT48の運上弘菜(うんじょう・ひろな)さん(25)の卒業コンサートが2023年10月5日に都内で行われ、7年間にわたるアイドル生活に幕を下ろした。
運上さんは16年に4期生としてデビュー。「後列の端」からのスタートだったが、日々の劇場公演や握手会の対応を通じてファンの支持が伸び、20年4月発売の「3-2」(さんひくに)で初めてシングル表題曲のセンターポジションに抜てきされた。エースの一角として活躍を続け、「卒業に対して後悔とか悔いが残ってることはない」という。それでも「ひとつだけ挙げるとしたら...」と明かしたのが、「3-2」発売の時期にコロナ禍が本格化して活動が制限された点だ。だからこそ、「どの曲よりもパフォーマンスするときには大切に披露したい」。冒頭部分をアカペラで披露し、客席はペンライトで青一色に染まった。
ステージは白色に、卒業ドレスには雪の結晶あしらう
運上さんはHKT48で唯一の北海道出身メンバー。ステージは故郷の雪をイメージして白色に装飾し、純白の卒業ドレスには雪の結晶をあしらった。左手人差し指には指輪も見えた。終演後の動画配信では「おばあちゃんにアイドルの姿を見せられなかったので、『見守ってくれてありがとう』というので、おばあちゃんの指輪を着けていました」と説明した。
運上さんの知名度が上がるきっかけになったのが、17年に行われたAKB48グループの「じゃんけん大会」だ。先輩の荒巻美咲さん(22)とグループ(ユニット)「fairy w!nk(フェアリーウィンク)」を結成して出場し、見事優勝した。AKB48の渡辺麻友さん(29=17年卒業)を想起させる正統派アイドル路線で人気が上昇し、11枚目のシングル曲「早送りカレンダー」(18年発売)で初めて選抜入りした。「つばめ選抜」「みずほ選抜」の2バージョンが発売された「君とどこかへ行きたい」(21年)では、4期生以降のメンバーで構成する「みずほ選抜」でセンターを務めた。