インボイスが「副業したい」意欲そぐ それでも始めるには...識者に聞く制度との向き合い方

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インボイス制度は複雑、しっかり調べること

――川上さん個人としては、「副業したい」という人には、インボイスに対する姿勢をどうアドバイスしますか。「課税事業者」「免税事業者」どちらの選択を勧めますか。

川上敬太郎さん インボイス制度については、「公平に税金を徴収するうえで必要」などと賛同する声もあれば、実質的な増税に当たるなどとして反対する声もあります。ただ、すでに制度はスタートしており、課税事業者になってインボイス発行事業者として登録したほうが、今後の取引をスムーズに進めやすいかと思います。

一方、免税事業者であれば、消費税の納付に関連する事務工数を削減できます。また、免税事業者からインボイス発行事業者になった人は、2026年分の申告まで消費税納税額を売上税額の2割に抑えられ、税負担と事務負担を軽減できるといった支援措置が用意されています。

労力はかかってしまいますが、ご自身が納得して選択するためには、国税庁や財務省のウェブサイトを確認するなどして、情報をひと通り収集されたほうが良いと思います。

――なるほど。いずれにしろ、しっかり制度を勉強して対応することが大切ですね。

川上敬太郎さん 扶養枠をめぐる「年収の壁」などもそうですが、インボイス制度も同様に制度が複雑で、わかりにくいのが大きな難点です。

インボイス制度のことを知りたいと思っても、強いモチベーションがない限り、面倒くさいという思いのほうが勝ってしまいそうです。しかしながら、制度自体を理解しなければ、その制度の是非の判断もできませんし、改善すべき点も見えづらいままになってしまいます。

政府には、できる限りわかりやすい制度にしたうえで、内容理解の促進に努めていただきたいと思います。

   調査は2023年9月12日~19日、求人サイト「しゅふJOB」の登録者など働く主婦・主夫層にインターネットを通じて行い、558人が回答した。

(J-CASTニュースBiz 福田和郎)

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