「指名NG」と書いてあるわけではないが...
この座席表には、「指名NG」といった表現は確認できなかった。この日の会見では、幹事社2人(日経、テレ東)に続いて、毎日新聞、フリーランス、NHK、北海道新聞、産経新聞、TBS、ラジオ日本、ジャパンタイムズ、ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーの順に指名された。
一見、さまざまな種類の媒体に指名しているように見える一方で、媒体によって指名の回数に偏りがあるという不満は根強い。東京新聞は23年7月、21年10月の岸田政権発足以来「官邸の記者会見室での単独の会見」21回で指名された回数を媒体ごとに集計した記事を掲載している。それによると、内閣記者会常勤社19社のうち、最も指名が多かったのは産経新聞の13回。NHKの12回、日経、読売、毎日、朝日の各紙とフジテレビの9回と続き、最も少なかったのは東京新聞・中日新聞とTBSの4回だった。記事では「恣意的な差配や選別が行われている可能性がある」とする識者の談話も紹介している。