プロ野球横浜、日本ハムでプレーした野球解説者・高木豊氏(64)が2023年10月3日に公開したユーチューブ動画で、巨人・中島宏之内野手(41)の去就に言及した。中島は今季8試合に出場し5安打。本塁打、打点ゼロに終わった。スポーツ紙などの報道によると、来季の構想から外れているという。
高木氏は今季の成績を踏まえ構想外報道は驚かなかったという。
「2000本安打にこだわっている可能性がある」
高木氏は「戦力外になるということはたぶん(球団からの)引退勧告を断ったと思う」とし、「中島の成績を見ると(球団が)引退を勧告したと思う。そうしたら『まだやりたい』ということだと思う。(通算)成績を見ると諦めきれない。1928本(安打)。(2000本安打まで)あと72本。ここにこだわっている可能性はある」と分析した。
中島は00年ドラフト会議で西武に5位で指名され入団し12年まで主力としてプレーした。13年には大リーグに挑戦するも大リーグに昇格することなく15年にオリックスに移籍。19年に巨人に入団し20年には100試合に出場し打率.297を記録し、チームのリーグ優勝に貢献した。
高木氏は「バッティングは確かに使えると思う。打席での気の強さもまだまだある。戦う姿勢は衰えていないと思う」と打撃力を高く評価し、一方で「1番気になるのは人が足りなくなった時に守備に就かせられるかというと難しい。若いころから知っているから相当脚力に関しては落ちた。他の球団でやるとなるともうちょっと走らないといけない」と課題を指摘した。
中島が球団から正式に戦力外通告を受けた場合、現役を続けると見込んでいる高木氏は、移籍先の最有力候補として中日を挙げた。古巣・西武への復帰については、栗山巧外野手(40)、中村剛也内野手(40)ら両ベテランが控えていることから否定的な見解を示した。
高木氏は「立浪監督がこういうことを言っていた。『リーダーがほしい』と。確固たる実績を持った人がいてくれると若手が伸びるんじゃないかと考えているみたい」と立浪監督とのやりとりを明かし、「中島は右左関係なく打てる。勝負強さが残っている。ここ1番『代打の神様』と言われるような形でいけば中日が固いと思う」と明言した。
さらに「中島は苦労している。色んな所に行ってメジャーにも行って。帰ってきて巨人に来て。そうやって自分の働き場所を見つけてきた男。その生き様は中日に合うと思う」とプッシュし、「チームを作り上げていく上でこういうベテランがほしいという風に思うのは一択で中日しかない。打席に入ったら若手よりも血気盛ん。バッティングだけだったら絶対に使える」と太鼓判を押した。
中日は今季開幕から低迷し3日の巨人戦で今季全日程を終了。3日時点で最下位ヤクルトと0.5ゲーム差のリーグ5位で、最終順位は4日のヤクルト対阪神戦の結果に委ねられた。