ロシア外務省は2023年10月2日(現地時間)、ルデンコ外務次官が2日に日本維新の会の鈴木宗男参院議員と会談したと発表した。22年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始後、日本の国会議員がロシアを訪れるのは初めてとみられる。
維新は、事前に必要な届け出を党に対して行っていなかったことを理由に処分を検討。このことを各社が報じると、ロシアメディアも日本メディアを引用して報道。その際に鈴木氏について「平和条約の締結とロシアとの二国間関係の発展に関心を寄せている」と紹介しており、親ロ派が文字通りロシアと「接近」したことを強調する内容だ。
ロシア側、日本政府の対ロ制裁は「日本の国益と日本国民の願望に合致しない」
ロシア外務省の発表によると、ロシア側は「二国間関係の発展に対する鈴木氏の重要な貢献を評価」した上で、
「数十年にわたる国家間協力の蓄積が、今日、米国を喜ばせるための日本政府の制裁政策と、米国によって押しつけられた『集団的西側』の反ロシア路線によって、意図的に破壊されつつあることに遺憾の意を表明」
した。さらにロシア側は「このような政策は、日本の国益と日本国民の願望に合致しない」とも主張したという。一方の鈴木氏は、「世界と地域の安全保障に関する多くの差し迫った問題に対するロシアのアプローチと、日ロ関係におけるいくつかの差し迫った話題について説明を受けた」としている。
鈴木氏は23年5月の大型連休にもロシア訪問を計画したが、維新執行部が慎重な対応を求めたため、見送った経緯がある。