ドワンゴの動画サービス「ニコニコ」が2023年10月2日、収益化制度をめぐりインボイス(適格請求書)番号登録の案内を出したものの、内容が不親切で「インボイス番号の取得とニコニコへの番号登録が必須である、と受け取られるもの」だったと公式サイトで謝罪した。
「新たなインボイス番号の取得」強制するものではない
ニコニコでは、個人クリエイターが動画・生放送・静画などの作品や、サポーターからの課金に応じて収入を獲得できる「クリエイター奨励プログラム」を実施している。10月に始まる消費税の「インボイス制度」に際して2日、
「ニコニコのクリエイター奨励プログラムに参加されているクリエイターの皆様は、以下の登録手順に沿ってご自身のインボイス番号登録をお願い致します」
と公式サイトに掲載。「インボイス番号の取得方法につきましてはこちらの国税庁HPをご確認ください」とも記されていた。
これを受けてX(ツイッター)では、「ニコニコさん、これはさすがに周知が雑です...」「まるで全員登録必須かのような案内」といった声が出る事態となった。
同日、ニコニコは先の案内を訂正・追記するに至った。「内容が不親切であり、インボイス番号の取得とニコニコへの番号登録が必須である、と受け取られるものとなっておりました。大変申し訳ありません」と詫び、
「今回の呼びかけは、ニコニコから新たなインボイス番号の取得を強制するものではありません」「ニコニコへの番号登録は、すでにインボイス番号を所持している方に対して、適切な支払通知書をお渡しできるようにするためのもの」
と説明した。クリエイター奨励プログラムはインボイス番号を所持していなくても利用でき、ニコニコへの番号登録がなくても、金額も変わらず受け取れるという。Xでも周知している。
運営代表「誤解を招くという想定ができず」
公式サイトの訂正後、ニコニコ運営代表でドワンゴ取締役COO・栗田穣崇氏も2日、「今回のような説明の不十分な情報発信を行わないように努めてまいります」とXでポストした。投稿では、
「導入後の営業日に発信しなければということと、本情報発信が意図を超えて誤解を招くという想定ができず、また私の確認も通らずに発信してしまったことに問題があります」
とも述べる。「今後の情報発信フローの見直しを図り、再発防止に努めます この度は不安な気持ちにさせてしまい申し訳ありませんでした!」と伝えた。
大変お待たせして申し訳ありません!
— くりたしげたか(eR)????ニコニコ代表の人 (@sigekun) October 2, 2023
インボイス番号登録について説明を改め、FAQも追記した形で公式より情報発信させていただきました
今回のような説明の不十分な情報発信を行わないように努めてまいります https://t.co/Fv7RlzcTcC