ジャニーズ事務所の東山紀之社長らが2023年10月2日に記者会見し、10月17日付で社名を「スマイルアップ(SMILE-UP.)」に変更すると発表した。タレントのマネジメントは別会社を立ち上げ、現ジャニーズ事務所は被害者の補償に専念する。その後、廃業する方針も明らかにした。
記者会見には、東山氏、関連会社「ジャニーズアイランド」の井ノ原快彦社長、9月30日に「チーフ・コンプライアンス・オフィサー」に就任した山田将之氏、弁護士の木目田裕氏の4人が登壇。社長を引責辞任した藤島ジュリー景子氏は出席しなかった。
藤島氏は100%株主として取締役に残留
ジャニーズ事務所は被害補償の受付窓口として、9月13日付で3名の弁護士から構成される「被害者救済委員会」を設置。9月30日までに478人から連絡があり、そのうち325人が補償を求めているという。補償は11月に始める考え。「法を超えた補償を行うには、第三者の資本を入れるとできなくなる」として、藤島氏は100%株主として取締役にとどまる。
東山氏によると、
「これからのエンタテインメント業界の育成を見極める中で、自分たちで新しく会社を立ち上げ、ファンの皆さんのお力をお借りしながら、従来のマネジメント、育成業務、これをアップデートさせていき、その向上を図っていくことにした」
と説明。新たなビジョンとして
「自分たちでジャニーズ事務所を解体し、被害に遭われた方々に真摯に向き合いながら最後まで補償を行い、新しい会社でファンの方々と一緒に新しい未来を切り開いていく」
とした。
新会社はエージェント制を採用
新会社は、タレントが個人的に契約を結ぶエージェント制をとると説明。若手タレントは「新会社に『所属』することもできる」とした。東山氏が社長につく予定。藤島氏は役員に就任せず、出資もしない。名称はファンクラブ会員からの公募で決める。
会見冒頭、東山氏は
「本当に今まで、つらい思いをさせて申し訳なかったと感じています。すみませんでした」
と改めて陳謝。直後に井ノ原氏が割って入る形で
「現在ですね、SNSなどで被害に遭われた方々に対する誹謗や中傷が起こっております。
本当にやめていただきたいなと思います。」
と呼びかけた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)