今年のペナントレースはセリーグが阪神、パリーグはオリックスが首位を独走してリーグ優勝を決めた。ペナントレース最終盤の現在はセパで熾烈なCS争いが繰り広げられているが、スポーツ紙デスクは疑問を呈する。
「反対する球団の方が多いでしょう」
「阪神は2位の広島に12ゲーム差、オリックスは2位のソフトバンクに17ゲーム差をつけている。リーグ優勝のチームにはCSファイナルステージで1勝のアドバンテージと本拠地開催のメリットがあるが、そもそもこれだけ大差をつけて優勝したのにCSを開催する必要があるのか。2、3位のチームが下克上で日本シリーズに勝ち上がってもペナントレースの価値に疑問がつく。全日程を終えて2位に10ゲーム差以上をつけた場合は、リーグ優勝の球団が自動的に日本シリーズ進出というような制度に改正しても良いと思います」
今年のパリーグはオリックスが貯金34と独占し、2位・ソフトバンク以降の5球団は勝率5割以下と大差をつけられている。オリックスがCSで絶対的に有利な状況は変わらないが、短期決戦は何が起こるか分からない。借金を抱えてペナントレースを終えたチームがCS圏内に入り、日本シリーズまで勝ち上がる可能性は十分にあり得る。
セリーグ球団の事業部は「CS、日本シリーズが本拠地開催できれば、球団は収入面で大きなプラスアルファになる。それはリーグ優勝をしたチームにも同じことが言えると思う。『2位以下に大差をつけて優勝した際にCS開催をしない』という意見が出ても、反対する球団の方が多いでしょう」と指摘する。
過去にもCSで様々なドラフトが繰り広げられてきた。本拠地を関西に置く阪神とオリックスの日本シリーズを望む野球ファンが多いが、果たして実現するか。(中町顕吾)