松田宣浩は「敵としては嫌な選手だった」 元楽天ヘッド回想...WBCで見せた「存在感」

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   プロ野球巨人は2023年9月28日、松田宣浩内野手(40)が今季限りで現役を引退することを発表した。松田は05年ドラフトでソフトバンクに入団し、長年にわたり主力としてチームに貢献。22年オフに巨人に移籍し今季は27日時点で11試合に出場して打率.071、本塁打、打点ともにゼロだった。

   ソフトバンク時代は数々のタイトルを獲得し、6度のリーグ優勝、7度の日本一に貢献。日本代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に13年、17年と2大会連続で出場した。J-CASTニュースは、リーグ戦ではライバルとして、13年WBCではコーチとして共に世界と戦った元楽天ヘッドコーチの橋上秀樹氏(57)に松田の「功績」について聞いた。

  • WBCでも活躍した松田選手(写真:Penta Press/アフロ)
    WBCでも活躍した松田選手(写真:Penta Press/アフロ)
  • WBCでも活躍した松田選手(写真:Penta Press/アフロ)

「堅実な守備が非常に印象深い」

   橋上氏は当時の松田について「元気が良い選手はそれまでも何人かいましたが、1軍の主力であそこまで元気はつらつにやっている選手は今までにないタイプでした」と振り返り、率直な感想を述べた。

「パフォーマンスを含めて1軍であまり見たことのないタイプだったので、最初はちょっと浮いている感じはありました。ちょっと冷ややかに見ている人もいたと思います。それでも松田選手は自分のスタイルを貫き通した。ゲーム展開がどうであろうと常に同じスタンス、テンションで敵としては嫌なものでした。味方としては心強く、常にピッチャーに声をかけていた印象が強く、ピッチャーは心強かったと思います」

   松田は闘志あふれるプレーがモットーで本塁打後に「熱男(あつお)」と叫ぶパフォーマンスで観客を沸かせてきた。通算1832安打、301本塁打を記録するスラッガーだが、橋上氏は「なんといっても松田選手は守備力」とし、「元気はもちろんそうですが、堅実な守備が非常に印象深い。球際が非常に強かった。ピッチャーを鼓舞することを含めてチームのキーマンだったと思います。ピンチの時にピッチャーや内野手に檄を飛ばしたり、昔の強かった時代の西武の石毛(宏典)さんとダブるところがある」と評した。

   13年WBCではコーチとして松田と共に世界一を目指した。山本浩二監督が率いた侍ジャパンは2次ラウンドに進むも準決勝でプエルトリコに1-3で敗れ大会3連覇を逃した。橋上氏は侍ジャパンにおける松田の「存在価値」について次のように説明した。

「どのような状況においても元気の良さがチームにとって大きな救いになりました。チームメイトは救われたと思います。日の丸を背負い勝利を求められる中でいつも以上に元気付けられ、勇気付けられました。メンタル的にチームにとって大きなプラスになったと思います。代表に招集された選手は最初のうちは声を出すのも遠慮がちです。その中で松田選手のような選手がひとりいてくれるだけでチームがまとまりやすくなる。コミュニケーションが取りやすくなります」

   さらに「中堅からベテランの域に入った選手が率先して声を出して発信することで他の選手も声を出しやすくなり、会話がしやすくなる」とし、「首脳陣が選手たちにコミュニケーションを取らせるのは難しい。松田選手のような選手がいてくれると選手同士横の繋がりが円滑になり、常にチームの雰囲気を良くしてくれる。首脳陣がなかなか踏み込めない選手間のコミュニケーションの橋渡しを率先してやってくれた。首脳陣は助かりました」と当時を振り返った。

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