「燃え尽き症候群的なものがあったのではないでしょうか」
もうひとつの要因をモチベーションとした。WBC13年大会で日本代表の戦略コーチを務めた経験を持つ橋上氏は、何人かの代表選手が大会後のシーズンで不振に陥った姿を見てきたという。
「WBCで世界一になったことで燃え尽き症候群的なものがあったのではないでしょうか。昨年の集中している時の表情と今シーズンの表情は明らかに違って見えます。ヒットを打った、ホームランを打った、凡打した時の表情がほとんど一緒に見えます。今年はあまり喜怒哀楽が出ていないように感じます。何をやっても満足できないという感じに見えます。ただ昨年よりも数字が下がったとはいえ、年齢を考えれば今年の数字は4番として合格点に近いと思います」
チームは21日時点でリーグ5位につけ最下位中日とは1.5ゲーム差。今季は残り7試合で10月1日の巨人戦が最終戦となる予定だ。
橋上氏は「来季は村上選手の真価が問われるでしょう」とし、「自分は自分というスタンスに戻れるか。フェンスを越えればホームランはホームランだということで切り替えられればいい。『今の飛距離でも十分なんだ』ということを認識できればいいと思います」と語った。