「この頃は本当に経営が厳しく、『廃業』という文字が常に脳裏に浮かんでいました」――新型コロナウィルス感染症拡大に伴う窮地を乗り越えた純喫茶・珈琲王城が、アイドルグループ・乃木坂46の公式ユーチューブで紹介された。
珈琲王城は2023年9月21日、X(旧ツイッター)でどのような試行錯誤を続けてきたか明かした。
開業以来最大の危機に直面」
東京・上野のアメ横にある王城は約3年前、Facebookで次のように苦境を訴えていた。
「珈琲王城は現在、コロナウィルス感染拡大の予防という観点からも経営という観点からも臨時自主休業を余儀なくされており、開業以来最大の危機に直面しております」
過去のXに投稿したポストによれば、当時は「1日の売り上げが1万円という日々が続き、常に『廃業』という言葉が頭によぎっていた」という。そんなある日、客がナプキンの裏に店で食べたパフェのイラストと応援メッセージを残していった。
「すごく美味しかったです。次はピラフを食べに来ます。コロナに負けないでください!!」
これを受けて「やれるところまでやってみよう」と一念発起。客を呼び込む試行錯誤を始めた。
店には応援の言葉だけでなく、「純喫茶は常連さんや従業員の目が気になって独りで行くには敷居が高い」といった声が寄せられていたという。そこで敷居を低くするため、「#おひとりさま大歓迎」というハッシュタグをSNSで活用し始めた。静かにくつろぐことができるだけなく、三密を避けるコロナ対策としての側面もアピールした。
22年9月には客足が伸び、王城は「当店はSNSのおかげでみなさまと出逢え、支えていただいております。この御恩は一生忘れません」と感謝した。