集英社は2023年9月21日、マンガの好きなシーンをX(旧ツイッター)に投稿できるサービス「切り抜きジャンプ+」を公開した。ファンからは「マンガ文化に貢献する画期的な取り組み」などと大きな注目を集めている。
「正規のスクショを何の躊躇や後ろめたさなく貼れ」る
ブラウザ版「ジャンプ+」に掲載されている一部作品の切り抜きをXでシェアできるようになった。現在は人気マンガ「【推しの子】」、「忘却バッテリー」、「怪獣8号」などが対象となっている。
任意のシーンを切り抜いて、スタンプなどでデコレーションを施し、マンガへのリンク付きで公開できる。サービスに会員登録すると、自身の投稿を経由して読まれたマンガの閲覧数も分かる。この数はランキングでも紹介される。
「少年ジャンプ+」副編集長の籾山悠太さんは、自身のXで「読者が推し作品の感想や感動を多彩な表現で手軽にSNSにシェアしやすくなることで、ジャンプ+作品の話題をより増やしたいと思ってます」と、いわゆるユーザー生成コンテンツ(UGC)を推進したい考えを示した。
マンガの切り抜きをめぐっては、個人が無断でスクリーンショットしたものがSNSで拡散されていた。集英社は過去に、人気マンガ「キン肉マン」のスクリーンショットを許諾無くSNSにアップロードする行為に対し注意喚起を行っており、悪質な著作権侵害やネタバレ行為については法的措置を検討すると発表している。
今回、サービスを通じて好きなシーンをXに投稿できるようになったことを受けて、ファンからは評価する声が広がっている。
「かつて学校のクラスの片隅で行われてたジャンプの回し読みや集団読みがネットを介して行われるようになってるんだな」
「何だか新しい著作権との付き合い方の試み。出版社さんが率先して挑戦するのはとても良き事」 「『ネットで拾った画像』とかではなく、正規のスクショを何の躊躇や後ろめたさなく貼れるようになるの素晴らしいな。こういうところは流石ジャンプだわ。マンガ文化に貢献する画期的な取り組み」