X JAPAN、LUNA SEAなどを輩出した東京・目黒の老舗ライブハウス「鹿鳴館」の退去が1年延期されることになった。2023年9月20日に発表された。
目黒鹿鳴館は、1980年にオープンし、初期には、米米クラブやTHE MODSなどが活動拠点としていた。その後、X JAPANやLUNA SEA、GLAYなどが出演して、ヘビーメタル、ビジュアル系の聖地とされ、最近は、BABYMETALがライブをしていた。
「大反響を知ったビルの管理会社様より連絡があった」
23年5月には、LUNA SEAが32年ぶりにライブを開催して大きな話題になり、メンバーらは、「やっぱり伝説の場所は最高だった!!!!」などとSNS上で熱いエールを送った。
ところが、6月に入って、ビルの老朽化に伴い、24年1月をもって退去すると、公式サイトなどで発表された。今後は、移転先を探すとして、鹿鳴館の山口高明社長は、「鹿鳴館の歴史を止める事はありません。必ず復活致します」と宣言した。このことがスポーツ紙などで報じられると、ファンからは、名残を惜しむ声が相次いでいた。
そして、今回は、次のような経緯で、退去を延期するという異例の発表になった。
「大反響を知ったビルの管理会社様より連絡があり、『鹿鳴館退去後の2024年2月以降に直ちにビルを解体するスケジュールにはなっていないので、御社にお力になれる事があるかと考えた結果、移転先がまだ未定であるのであれば延長して使ってください』と言った旨のお申し出をいただいた」
鹿鳴館では、移転先を探しに動いていたが、まだ見つかっていなかったことから、ありがたい申し出として延期を受け入れることにしたという。
「皆様のお陰で通常ではありえない事が起こったと、WEB等で拡散してくださった皆様には本当に感謝しかございません」と述べ、24年12月までのライブのブッキングを受け付けると明らかにした。
ファンは歓喜「本当に嬉しい」「また1年楽しめれば」
この発表に、ファンからは、「思い出の沢山詰まった箱なので、本当に嬉しい」「また1年楽しめればと思います!」とツイッター(X)上などで喜ぶ声が次々に寄せられている。
鹿鳴館の山口社長は9月20日、J-CASTニュースの取材に対し、今回の退去延期についてこう話した。
「退去は、ビルがボロボロになったからではありません。建物が古くなって、5年、10年は続けられないよ、ということでした。すぐに出てくれということではありませんでしたので、今回はオーナーの心遣いで1年延期していただけました」
発表のリツイートが5000以上あり、退去時と同じぐらいの反響に驚いているとも明かした。
「大物の出演については、何とも言えませんが、延期を知って来年のスケジュールを押さえている方もいらっしゃいます。移転先は、今のところ白紙です。探してはいますが、条件に合うところが見つかっていません。今後も、理想の物件を探していきます」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
【目黒鹿鳴館退去延期のお知らせ】
— 目黒鹿鳴館 (@rockmaykan) September 20, 2023
皆様のSNS拡散等のお陰で、ビルのオーナー様より一年ほど延長のご提案をいただき、ありがたくお受けして移転延期が決まりました。通常では考えられない事です。本当に皆様には感謝しかございません。ありがとうございます。 pic.twitter.com/Asb6SUrQFJ