お笑いコンビ「ロザン」が2023年9月19日、YouTubeに動画を公開し、故ジャニー喜多川氏の性加害問題を受けてジャニーズ事務所所属タレントのCM起用を見直す企業が相次いでいることについて持論を展開した。
「権力が非常に強い人がいて...」
ロザンの二人がジャニーズ事務所を取り巻く性加害問題について語ったのは、「【ジャニーズ問題】CM打ち切りの後が重要」と題した動画だ。
京都大学法学部卒業の高学歴芸人としても知られる宇治原史規さんは、騒動に関し「ジャニーズだけの問題なのかっていう話」と切り出した。
「芸能界全体でそういう問題ないのかっていう話があるんですよ。いわゆるハラスメント。芸能界特有の問題じゃないのか」として、今年初めて厚生労働省が芸能界に関するセクハラ・パワハラをめぐる調査の内容を公表すると説明した。
「俳優とかそういうジャンルの人たちのおよそ2割が、セクハラを受けたことがあるという話で。10%、1割が例えばですけど『関係を強要された』とかですかね」
宇治原さん自身は「直接聞いたことはないですけれども、権力が非常に強い人がいて、っていうのは芸能界の中でこれはあると」とした。相方の菅広文さんも、腕組みをしつつ「あるあるある。全然ある」と同意した。
「つまり取引停止が最善の手だとはなってないんですよ、実は」
宇治原さんは「ジャニーズの場合はハラスメントじゃなくて犯罪ですけどね」としつつ、企業の対応についても持論を語った。
「『防止する』っていうのと、それからそのあとは『どうやって救済して、どうやって再発を防止していくか』と対策を打っていく。そこまでひっくるめてなんですよ」
CM起用について「人権デューデリジェンス」という視点が重要だとし、「取引してる会社にも責任があるという考え方。チョコレートを作っている会社が、カカオ農園にまで目を向けておかなければいけないんですよね」
カカオ農園で児童労働などがあった場合、取引を行う企業にも責任の一端があるとされるものの「一番やってはいけないのは、取引を停止してここ(問題のある取引先)がより貧しくなって、子供が働かされるという環境が悪化するというのが一番ダメなんですよ」とした宇治原さん。「つまり取引停止が最善の手だとはなってないんですよ、実は」と強調した。
ジャニーズ事務所をめぐる問題でも、「取引を停止してOKってなったらダメで。取引停止するか停止しないかは企業の判断でいいんですけども、救済と再発防止までその企業に目を向けとかなければならない」と主張した。
CMにジャニーズタレントを継続起用するか否かは「それは、本当は言い方悪いけれどどっちでもいい。表面的(な話)」だとし、「どうやったら救済になって、再発防止できるかっていうことを(CMに)使っていた企業側も考えないといけない」とした。
相次ぐジャニーズタレントのCM打ち切りについて、「取引停止したらナイスジャッジ、じゃ全然ない」ともしている。