細野敦弁護士が2023年9月15日に自身のYouTubeチャンネル「細野弁護士チャンネル」を更新し、ジャニーズ事務所が9月7日に開いた故・ジャニー喜多川氏による性加害問題についての会見に対する見解を語った。
「弁護士としては耐えられない」会見だった
4時間超に及ぶ会見では、少年隊の東山紀之氏が社長に就任し、社長を辞任した藤島ジュリー景子氏が代表取締役として引き続きジャニーズ事務所の株を100%保有すること、社名の変更は行わないことが明かされた。
この会見に同席していた木目田裕弁護士は、細野氏が西村あさひ法律事務所に所属していた時の同僚だったというが、
「危機管理が仕事ですよね、彼の。ジャニーズ事務所は依頼者なので、弁護士は意見は言えるけどしなさいという強制はできないので、ジャニーズ事務所側が強い意志を持って東山さんが社長、ジュリーさんが代表取締役で残るという決断、ジャニーズという会社名を残すという決断をしたとしか思えないですね。弁護士としては耐えられないと思います」
「記者会見4時間なんて、木目田弁護士だったら本当はさせたくなかったはず。4時間何十分なんて記者会見、恥ずかしいということもないけど、会見の中で発言がブレてきちゃうということだから、記者から押し込まれて。ちょっと不本意だったんじゃないですかね、弁護士としては」
と木目田氏を慮った。
ジャニーズ事務所は10月2日に新体制を公表するとしていて、ここで外部からの取締役が明らかになるのではと見る向きもあるが、細野氏は
「外部の取締役を入れたからといって同族経営が変わるわけではない。ジュリーさん、ジャニーさん、メリー(喜多川)さんの側近だった東山さんが社長になったというところが変わらないと、外部から取締役を招へいしたと言っても周りの人は納得しないですよね」
と私見を語った。
ジャニーズに残るタレントは「事の重要さを認識していない」
「ジャニーズ事務所」の社名が残ることについては、
「会社名をまず変えないと取引先とか第三者は信用しない。人権を尊重する会社に変わりましたという表現が足りないと思われても仕方ないですよね。ここまで大きな社会問題、国際的問題にもなってますけど、ちょっとした不祥事、1人の社長がちょっとミスりましたという程度ならその人が辞任して新しい社長が就けばいい話。ジャニーズの問題は自分たちがジャニーさんの性加害を認めた記者会見になっちゃったので、事実関係を認めてしまったならば、相当なことをしないと国際的信用はもう取り戻せない状況になっちゃってるので、普通のことでは会社が本当は存続できない。会社が潰れてもおかしくない状況ですよね、一般企業だったら」
として「手ぬるい改革」「ジャニーさんを心のどこかでまだ慕ってるんじゃないかと誤解はされますよね」と厳しく指摘した。
逆風の中でジャニーズ事務所に残っているタレントに対しては、
「自分たちに甘いと言ったら申し訳ないけど、本当に今社会の目とか、取引先の目とかを考えたら事務所から出て独立するなり他の事務所に移ってタレント活動を続けるのがいいわけだから、それができていないってことは、ジャニーズ事務所に愛着があるってことは、あんまり事の重要さを第三者として認識していないということなんじゃないですかね」
「取引先から厳しいCMの打ち切りとか取引の中断があるはずなのに、そういったことが想定できてないというのかな」
との推測を述べていた。