根尾昂好投で6点リードしたのに...プロ初勝利ならず 「今季中日を象徴する試合」チームに厳しい声

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   中日が2023年9月18日の広島戦(バンテリンドーム)でサヨナラ勝ち。負ければ借金30の危機を回避したが、中日ファンは複雑な心境だったのではないだろうか。今季初登板初先発の根尾昂に、プロ初白星をつけられなかったからだ。

  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
    根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「こういう野球を続けていては白星を積み重ねられない」

   期待以上のパフォーマンスを見せた。初回に先頭打者・秋山翔吾に四球を与えて2死二塁のピンチを招いたが、4番・堂林翔太をスライダーで中飛に抑えてリズムに乗る。4回1死まで安打を1本も許さず、6回まで無失点に抑えると、打撃でも4回2死一塁で森翔平の直球を右前にはじき返した。岡林勇希の中前適時打を呼び込み、6回終了時点で6-0と大量リード。プロ初白星は目前だったが、7回に暗転した。

   1死一塁で堂林の平凡な遊ゴロだったが、遊撃・カリステの送球を二塁・福永裕基が落球。このミスを皮切りに1点を失い、根尾は2死満塁のピンチで交代すると、その後を受けた4人の救援陣が広島打線の勢いを止められない。一塁・ビシエドの失策も重なり大量6失点で同点に追いつかれ、根尾のプロ初白星が消えた。

「勝つには勝ったが、今季の中日を象徴する試合でした。悪い流れになると歯止めが利かず、主導権を手放してしまう。こういう野球を続けていては白星を積み重ねられない。ただ、根尾の好投は明るい材料です。直球は最速149キロでしたが制球重視に見えました。スライダー、フォークの質も上がっている。登板を重ねて今後の進化が楽しみです」(スポーツ紙デスク)

   最下位に低迷する中で、根尾は希望の光だ。(中町顕吾)

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