風俗店勤務で妊娠→赤ちゃん遺棄で有罪に 「射精責任」を弁護士と考える #望まない妊娠

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望まない妊娠をした女性への支援拡充が必要

   原田弁護士は、望まない妊娠をした女性への支援体制が不十分だと指摘する。

   支援機関を充実させるだけでなく、望まない妊娠をした人に対する批判やバッシングをなくし、妊娠しても解決する道はあるということを本人たちが分かるような仕組みが必要だと強調する。

   その1つとして、望まない妊娠をしないように、経口避妊薬と緊急避妊薬を今よりさらに手軽に手に入るようにすることが大切だと指摘する。

「緊急避妊薬は病院に行かないともらえませんが、病院に行くのはハードルが高いです。外国では気軽に薬局で買えます。『そんなことをしたら、軽々しく妊娠するんじゃないか』という人がいますが、現実に望まない妊娠をしている人がたくさんいて、こんなに痛ましい事件が起きているので、その人たちが妊娠を継続しないで済むような仕組みを整えるのが必要だと思います」

   もう1つ、青少年、特に男子に対する性教育も必要だと説く。

「若い女の子たちの中には、『彼の言う望みを聞いてあげないと関係が続かない』『愛しているなら何でもする』という価値観があります。デートDV(交際相手の暴力)もそうですが、『愛しているのに俺の言うことが聞けないのか』と言われてしまうわけです。恋愛はお互いの人格を認め合って作っていくもので、その中で『性行為はこういう意味があるんだよ』と学ぶ機会がありませんよね」

「日本でも不同意性交罪が成立しましたが、スウェーデンでは、不同意性交罪を2018年に導入し、ノーじゃないかではなく、イエスであるかどうかを確認するよう教育していると聞いています。お互いのイエスを確認する教育をしていかないといけないと思います」

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