俳優の間瀬翔太さんが2023年9月14日、バスで障害者手帳を運転手に提示したところ、後ろの乗客から舌打ちされ、「早くしろよ」などの言葉をかけられたとブログで明かした。
間瀬さんは10万人に1人という難病「脳動静脈奇形」を患っていることを公表している。過去には、病気の後遺症で脳出血を起こし、てんかんを発症したため、障害者手帳(精神障害者保健福祉手帳)を交付されたことを明かしている。
「世の中の僕以外の障害者の方達もこういう扱いをされている事がある」
間瀬さんは「障害者手帳に舌打ち。コレで2度目」と題したブログで、「なんか障害者手帳を出したら舌打ちされたシチュエーション。懐かしいですね。これで2度目になりますが、良かったら聞いて下さい」と切り出した。
バスを利用した間瀬さんは、乗り込んだ際に手帳を運転手に提示。運転手は「あ、少々お待ち下さいね」と笑顔で応対してくれたそうだが、間瀬さんの後ろで乗車を待っていた高齢男性から「チッ!」と舌打ちをされたという。
間瀬さんは、「最初は、聞き間違えかな?と思って無視をしていたんですが 持っていた傘で入口付近をカンカン叩いたり、わざと聞こえる様な声で『早くしろよ』と言ってくるんです」と男性の言動を明かした。
手帳を提示し、運賃を支払うまでに要した時間は約10秒だったといい、間瀬さんは「障害者手帳の表示をバスでした事がある方は分かるかもしれないんですが、手帳の提示から機械の操作、そして支払いまでは本当に10秒以内だと思います」とした。
間瀬さんは、「確かに待たせてしまって申し訳ないのは自分なので、文句も何も言えないんですが」としながら、「世の中の僕以外の障害者の方達もこういう扱いをされている事があるのが事実です」と訴えた。
「なりたくて障害者になった訳でも無い」
当時は雨が降っていたが、男性は乗車を待つ間に濡れないよう車内に入っていたという。その後、男性は間瀬さんの一つ後ろの席に座ると、「寒いんだよ」「ふざけるな」など何度も暴言を吐いたとしている。
間瀬さんは22年のブログで、タクシーの運転手に手帳を持っていると伝えたところ、「思いっきり舌打ち」されたことを明かしていた。今回のブログを公開した理由について、間瀬さんは「去年のタクシーの障害者手帳の時よりも個人的には酷かった内容だったのでブログに書かせて頂きました」と説明している。
間瀬さんは、「体調が本当に悪くて、一瞬で気絶したり、記憶を失ったり、僕もなりたくて障害者になった訳でも無いし、生まれつき10万人に1人の難病持ちなのに、なかなかヘビーなパンチはたまに心にまで突き刺さるよね」とコメント。「ただ、今回の事件も思う事。僕で良かった。他の障害者の方じゃなくて良かったです」とつづると、「明日も皆さんの心に光があります様に」と締めくくった。