プロ野球・阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝を果たし、ファンらが阪神電鉄の電車内で「六甲おろし」を熱唱していたと、ツイッター(X)などで動画が投稿されている。
甲子園駅発の臨時電車では、車内はファンばかりだったという。ただ、一般客がいる可能性もゼロではなく、マナーをめぐって様々な声が出ている。
「迷惑そうにしている様子など一切ありませんでした」
電車の車内は、阪神のレプリカユニフォームを着た若い男性らで満員に近い状態だ。
「阪神~タイガ~~ス オウオウオウオウ...」。男性らは、こぶしを振り上げるなどして、六甲おろしを熱唱する。「フレフレフレフレ」と曲が終わると、「おー!」との声が上がって、拍手が沸き起こった。黙っている客もいたが、多くは合唱に参加していた。
この動画は、阪神が優勝した2023年9月14日夜にファンがツイッターで投稿した。
投稿によると、阪神電鉄の甲子園発梅田行きの臨時電車で、車内は阪神ファンしかいなかったといい、嫌な顔をする人はなく、皆が笑顔で歌っていた。
このファンは15日、J-CASTニュースの取材に応じ、試合終了後に約1時間が経った22時10分発ごろの電車だったとした。対戦相手の巨人のファンはもうおらず、阪神ファンばかりで楽しそうだったという。合唱したのは、六甲おろしの1番だけだったともいい、「みんな阪神ファンなので、迷惑そうにしている様子など一切ありませんでした」と説明した。
動画アプリ「TikTok」でも、別の投稿者が阪神電鉄の電車内で撮ったとする動画をアップしており、そこでは、レプリカユニフォーム姿の男性らが手拍子をしながら六甲おろしを歌っていた。
「そーれ、行け行け」の声もかかり、笑い声も響いて、大合唱になった。
「状況が分かりませんので、コメントは差し控えさせて下さい」
そんな中で、「おじさん、巨人ファンでしょ?」と男性が誰かに聞く声も聞こえた。「巨人ファンですね、巨人ファンですね」「お姉さん、お姉さん、巨人ファンですね」と別の客に問いかけていた。
電車内で合唱することについて、インターネット上では、様々な意見が出ている。
異論を唱える向きもあり、「一般客からしたら迷惑でしかない」「阪神ファンじゃない仕事終わりとかのサラリーマンのこと考えて」といった声が上がった。
一方、18年ぶりのお祭り騒ぎだけに、「こんなん全然ええやろ」「たまにはこういう日があってもいい」「昔はこれの10倍は盛り上がっていたよ」と大目に見るべきだとの意見も多かった。
阪神電気鉄道の広報担当者は9月15日、取材に対し、甲子園球場で試合があるたびに臨時電車を出しているといい、本数は客の入り状況を見て決めているとした。阪神が優勝した14日は、臨時電車は、甲子園―梅田両駅間の往路が3本、復路が7本で、復路は神戸方面が2本だった。
試合を観戦していない一般客が乗る可能性もあるとしたが、電車内で合唱することについて、「状況が分かりませんので、コメントは差し控えさせて下さい」と話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
六甲おろしin阪神電車 pic.twitter.com/IP3Q11QQ4A
— りん (@Ke1_rinarina) September 14, 2023