大手デリバリー「出前館」の配達員が形の崩れた寿司を素手で直していた――。同サービスを利用した注文者がそんな被害に遭ったとX(旧ツイッター)で訴え、「2度と頼まん」などと怒りを露わにしている。
出前館(東京都渋谷区)広報は2023年9月15日、投稿内容を事実と認めたうえで「大きな問題として受け止めております。この度はお客様並び利用者の方々にご不快な思いおかけし申し訳ございません」と謝罪した。
「ちゃんと消毒はしました!」
問題の発端となったのは9月14日の投稿だ。出前館で注文したユーザーが、寿司を運んできた配達員に対してXで怒りを露わにした。「崩れた寿司を素手で直して普通の顔して寿司運んできた」と説明し、実際の様子を映した動画を添付した。
赤い帽子とズボンを身につけた人物がバイクのデリバリーボックスを開け、寿司を素手で直接触っている様子が動画に映っている。
投稿者は15日、J-CASTニュースの取材に対し、この動画は12日16時30分ごろに撮影したものだと明かし、次のように経緯を述べた。
「出前館でスシローを頼んで居て2階からバイクが見えたのですがなかなか上がって来ないので見に行くと素手で寿司を直していたので、これは出前館に苦情を言わなきゃと思い、携帯を取りに行き撮影しました」
投稿者によれば、配達員は50代後半ぐらいの男性だった。平然とした態度で寿司を届けてきた配達員に撮影した動画を見せると、「ちゃんと消毒はしました!」と説明されたため、そういう問題ではないと言い返した。
「すぐ作り直してきます!」と言われて断ったものの、作り直した寿司を同じ配達員が再び運んできたため、出前館に苦情を入れた。その後、謝罪を伝えるメールが送られてきて返金してもらったという。
投稿者は、取材に「自分が目撃しなければあれを食べていたんだと思うと気持ち悪いですね!」と振り返っている。
出前館広報は15日、取材に事実と認めたうえで謝罪。「今回の該当配達員に対しては弊社の基準に従い厳重な処置をしております」とし、「今後については他の配達員様に対しても指導の徹底に努めることはもちろん、開封防止シールなどの利用を促進や商品崩れ発生の抑止も合わせて対策を検討してまいります」と方針を示した。