今までジャニー氏の性加害問題に触れてこなかった反省の面も
田中教授は、各企業の契約見直しは、今までメディアがジャニー氏の性加害問題に触れてこなかったことへの反省の面もあるのではとした。
「ジャニー氏の性加害行為が(裁判で)認定されたのは、もう20年ほど前じゃないですか。いろんな本も出ていたし、週刊誌の報道もあったし、みんな薄々知ってはいたけれども、何も行動ができなかったことへの反省も大きかったのではないでしょうか。各メディアもそういう声明を出していると思います」
田中教授は元ネスレ日本社長の高岡浩三氏が9月11日にフェイスブックで、「正直言って、いったい何をこんなに騒いでいるのだろうか?という感覚でジャニーズ問題を見ている」とし、ジャニー氏の性加害の噂を知っていたため「ネスレのガバナンスとコンプライアンス規定の観点から、キットカットと言えども一度もジャニーズのタレントをCMや販促に起用しなかった」と投稿したことに触れ、
「そういうこと(性加害の可能性)に気付いて判断した人は日本の企業だと高岡さんくらいではないでしょうか。当然、ネスレのような国際企業ならば、(社長が)そんな犯罪を起こしている企業と付き合ってはいけないことは分かっていたと思います。そういう点では、日本企業、メディアも含めて、みんな本当に反省しなければいけないということが(広告起用の方針見直しの理由として)とても大きいと思います」
と、今までのメディアや広告での起用を反省する意味で、各企業は起用の方針を見直しているのではないかと指摘した。