巨人は「チーム再建に時間が掛かる」 阪神との差歴然...「この不安要素は何年も指摘されていた」

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   試合時間は両リーグ最速の2時間6分。終戦はあっけなかった。巨人が2023年9月12日の阪神戦(甲子園)で、0-1と完封負けを喫して3年連続のV逸が決まった。

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阪神との差は?

   相手右腕・西勇輝の前に2、3回と先頭打者が出塁したが、2つの併殺で好機をつぶした拙攻が最後まで響いた。4回以降は二塁すら踏めず、先発の1失点で完投した山崎伊織を見殺す結果に。阪神もわずか3安打だったが、2回に木浪聖也が右犠飛できっちり先制点を奪った攻撃と対照的だった。阪神戦の今季対戦成績は5勝15敗1分と大きく負け越し。スポーツ紙記者は、両球団の違いをこう指摘する。

「個々の能力で言えば、野手陣は巨人の方が上だと思いますが、犠打や進塁打など次の塁へ進める打撃ができない場面が多い。打線が爆発して勝つ試合はシーズンの中でそうそうない。巨人は1点が欲しい場面で点を取る能力に長けていない。投手陣も救援に差を感じさせられる。この不安要素は何年も指摘されていたことですが、解消できていない。チーム再建は時間が掛かると思います」

   巨人がリーグトップの150本塁打に対し、阪神はリーグ5位の69本塁打。だが、得点数を見ると阪神がリーグトップの496点で、巨人の483点を上回る。野球は本塁打の数を競うゲームではない。岡田彰布監督が就任して緻密な野球を突き詰めた結果、懸念材料だった得点力不足が解消された。救援陣の防御率2.20はリーグトップ。巨人はリーグワーストの3.83だ。投打でデータを見ると、阪神が首位を快走して、巨人がCS圏外の4位に低迷している現実が必然に思える。

   阪神はマジック3に減らし、18年ぶりのリーグ優勝が秒読み段階に入った。巨人は3位・DeNAと1.5ゲーム差。逆転でCS進出を果たし、「下克上の権利」をつかめるか。

(中町顕吾)

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