俳優・堺雅人さん(49)が主演を務める日曜劇場「VIVANT」(TBS系)放送中に流れたテレビCMが、ネット上で「カオスすぎる」「あまりにもぶっ飛んでます」などと大きな反響を呼んでいる。
最終回直前の第9話では、堺さんが演じる乃木憂助の実父であるノゴーン・ベキ(役所広司さん)の半生が描かれるなどシリアスなシーンが続く中、同じく堺さん扮する伝説の武士「紅丸」が、敵兵やゾンビ軍団を次々と仲間にしながら強敵に立ち向かう90秒のCMが流れた。
CMを放映した大手総合商社の丸紅広報部は2023年9月11日、反響について「多くのポジティブな反響を頂き驚くと共に、当社に関心を持って頂けたことを大変うれしく思っています」とJ-CASTニュースの取材に答えた。
「このタイミングで面白CMながさないで」
大きな反響を呼んだのは、丸紅の広告シリーズ「できないことは、みんなでやろう。」の新テレビCM「『紅丸』編」90秒版だ。9月10日放送の「VIVANT」内で限定放送され、17日から30秒版が順次放送される。
堺さん演じる赤い甲冑姿の「紅丸」が敵兵と戦っていると、地中からゾンビが出現し、それに驚いた紅丸は敵兵と協力して立ち向かう。ゾンビに襲われていると、怪獣・キングギドラが上空から現れたため、ゾンビとも共闘する。さらに上空から隕石が落下してきて、最終的に敵兵やゾンビ、キングギドラと一緒に戦うというストーリーになっている。
「VIVANT」で緊迫したシーンが続く中で放映された今回のCMに対し、SNSでは「カオスすぎる」「あまりにもぶっ飛んでます」などと驚く声や、「このタイミングで面白CMながさないで」「丸紅のCM面白すぎだろ」と面白がる声が相次ぎ、大きな反響を呼んだ。
このCMは、「VIVANT」のロケ地でもあるモンゴルで6日間かけて撮影された。ゲーム「ファイナルファンタジーV」のBGM「ビッグブリッヂの死闘」をアレンジした楽曲も使われている。
どのような経緯で「VIVANT」放送中にCMを流すことになったのか。堺雅人さんを起用した理由に同ドラマは関係あるのか。
「老若男女問わず幅広く人気の高い堺雅人さん」
丸紅広報部は11日、同ドラマ中でCMを放映した理由を次のように明かす。
「『VIVANT』には撮影協力をさせて頂いており、一部のシーンは当社東京本社にて撮影されています。同ドラマ主演の堺さんをCMで起用していることもあり、今回ドラマ内での放映を決めました」
同社は今回話題になったCM「『紅丸』編」以外に、丸紅グループのグリーン(環境)事業への取り組みを紹介するWEBムービー「『グリーン』編」を制作している。堺さんが同ムービーのナレーションを担当した。
広報部は、堺さんについて「日曜劇場や大河ドラマ、映画など、劇中で抜群のリーダーシップを発揮する役や困難な課題を数多く解決する役などもやってきた」と説明。起用した理由について「老若男女問わず幅広く人気の高い堺雅人さんに当社の企業姿勢やグリーンへの取り組みを力強く語って頂くことにより、多くの方に当社のメッセージを説得力を持ってお伝えできると考えて起用しました」と明かした。
今回のCMの目的は、20代~30代の若年層における同社の認知度向上だ。同社の目指すべき在り方をテーマに、特徴のある広告(『紅丸』編)で関心を持ってもらい、実際の取り組みを知ってもらう(『グリーン』編)という2段階を意識した。
SNSで上がった反響について、広報部は「多くのポジティブな反響を頂き驚くと共に、当社に関心を持って頂けたことを大変うれしく思っています」と述べている。