元NHK理事のジャニーズ事務所顧問からは「回答は得られませんでした」
2004年当時、紅白歌合戦などを統括するNHK 歌謡・演芸番組部長だった大鹿文明氏は、性加害の問題について認識しておらず、部内でも話題になっていなかったと明かす。
「全くなかったですよね。事務所との交渉を少し慎重にやろうねということが一切なかったですね。(部内では)重大にとらえていなかった。そこに尽きるでしょうね」
「未成年に対して許せないことをやっていたという意識は薄かったなという気はしますね」
と振り返った上で、
「この事件があまりにも若い子供たちをあんな目に遭わせたという、ある種マスコミが加担したんではないかと言われることに対して責任を感じる」
「猛省という言葉を使って軽すぎるのかもしれないくらい」
と悔いた。
桑子アナは
「NHKを退職後にジャニーズ事務所の顧問を務めている、長年芸能やドラマ部門にいた元理事にも重ねて取材を申し込みました。性加害が見過ごされていたことへの見解を問いましたが、この点について回答は得られませんでした」
と明かした。
さらに「報道番組として30年前から放送している『クローズアップ現代』でもこの問題を取り上げてきませんでした」として、同番組の編集責任者だった人物の「当時『性犯罪事件だ』という認識が欠落していた」「あの世界はそういうものなんだという認識で、クロ現で特筆して取り上げようということにはならなかった」との声も紹介した。