サッカーの元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏(42)が2023年9月10日にユーチューブを更新し、9日にドイツ・ウォルフスブルクで行われた日本対ドイツの国際親善試合を独自の視点で分析した。選手を採点し、最高点をつけた選手を「全然安心して見られた」などと絶賛している。
「純也とのコンビネーションもどんどん上達している」
試合は前半11分にMF伊東純也(30)が先制ゴールを決め、8分後に同点に追いつかれるも22分にFW上田綺世(25)のゴールで前半を2-1で折り返した。後半45分、47分に追加点を奪い4-1で完勝。22年ワールドカップ(W杯)カタール大会で対戦した際、2-1で勝利したのに続いて2連勝した。
闘莉王氏は試合を振り返りつつDFを中心に先発した8選手を採点し、それぞれ寸評した。DF菅原由勢(23)にチーム最高の9.5点を与えMVPとした。右サイドで2得点に絡む活躍を見せ、守備でも抜群の安定感でドイツ攻撃陣を封じ込めた。
闘莉王氏は「試合を見ていても全然安心して見られた。しかも目の前に相手の10番(FWセルジュ・ニャブリ)がいた。その10番がいたかいないか全然分からなかったような、本当に何もさせなかった。何もさせなかっただけじゃない。あれだけの攻撃的なオーバーラップ、センタリング。どんどん攻撃的なところが出てきている。本当にうれしいこと」と手放しで絶賛した。
さらに「(伊東)純也とのコンビネーションもどんどん上達している」とし、「酒井(宏樹)の代わりに誰が入るのかと心配していたが、W杯に出た山根(視来)がそこまでではないのかと正直思っていました。今回誰が来るのかなと。誰が右サイドバックのレギュラーになるのかとちょっと心配していた僕がバカでした。もうフィットしていますね」と評価した。
「冨安は日本代表の柱」
菅原に次ぐ高得点はDF冨安健洋(24)とMF守田英正(28)の9点だ。冨安に関しては「日本代表の中で何人かはちょっとレベルが違う。そのひとりが冨安選手」と高く評価し、「アーセナルにいるだけのポテンシャルを毎試合見せてくれる。日本代表の柱だと思う。いるかいないかで全然違う」と評した。
守田に対する評価も非常に高く、「守田選手のプレーは、これからの若い世代に見てほしい。守田選手がどれほどゲームをコントロールしたかというのは非常に分かりやすい試合でした。ワンタッチ、ツータッチで相手を引き寄せる、サイドを変えるポジションの取り方。守田選手が素晴らしいプレーをした。これからの若い世代の見本になる。本当に良い例だと思う」と絶賛した。
1失点のGK大迫敬介(24)は8点で、DF板倉滉(26)は8.5点、DF伊藤洋輝(24)は7.5点。MF遠藤航(30)、MF鎌田大地(27)は共に8点だった。
闘莉王氏はW杯に続くドイツ戦連勝に「日本のサッカーがどんどんレベルアップしているような感じがする」とし、「守る人がちゃんと守る。繋ぐ人がちゃんと繋ぐ。点を取る人が点を取る。そういうシンプルなことをシンプルにできるということが1番強いチームだと思う。それが今のドイツには出来ていない。もう1度歯車を合わせるのには時間がかかるような感じがします。正直、ドイツ代表の新しい世代の良いところが表れていない気がします」と振り返った。