ジャニーズ事務所が2023年9月7日、ジャニー喜多川元社長(享年87)による性加害問題についての会見を都内で開いた。社名が存続することについて、質問者が「『ヒトラー株式会社』とか『スターリン株式会社』なんてないわけですよね」などと尋ねたことに対し、SNSでは「喩えとしては不適切だろ」「飛躍しすぎ」などと物議を醸している。
X(旧ツイッター)では7日16時時点で、「スターリン株式会社」という単語がトレンド入りしている。
「匹敵するほどの犯罪を犯したという自覚が足りないんじゃないか」
会見には、東山紀之さんと井ノ原快彦さん、藤島ジュリー景子前社長、弁護士の木目田裕氏が出席。藤島前社長はジャニー氏の性加害を事実と認め、新社長に就任した東山さんはタレント業を引退すると発表した。
SNSで物議を醸したのは、質疑応答での質問者の発言だ。社名を変更しないことについて、「正直言って納得できない」とし、次のように述べた。
「(編注:ジャニー氏は)40年、50年、もっとかもしれない。数百人、下手をしたら数千人の人々を不幸のどん底に叩き落してきたと。そういう状況の中で、その方の名前を今後も冠していくっていうのは、あまりにも常識外れではないかと思うんですね」
「きつい言い方をすれば、『ヒトラー株式会社』とか『スターリン株式会社』なんてないわけですよね」と続ける記者は、「それに匹敵するほどの犯罪を犯したという自覚が足りないんじゃないかと思うんですけど、いかがでしょうか」と質問した。
東山さんは「仰る通りだと思います」と同意。「今回提言の方をいただいて、解体的見直しが必要だという意見をいただきまして、それを踏まえたうえでみんなも理解していると思います。たくさんの方が被害にあったことも分かっています。僕自身も名前を変え、再出発したほうがもしかしたら正しいのかもしれません」と返答した。
続けて「ただ僕らはファンの方に支えられているもんですから、それをどこまで変更することがいいのかっていうのも考えてきました。本当に仰る通りだと思うんで、今後はそういうイメージを払しょくできるほど、みんなが一丸となって頑張っていくべきなのかなという判断を今はしています」と締めくくった。
SNSでは、「ヒトラー」「スターリン」発言に対し、「喩えとしては不適切だろ」「飛躍しすぎ」と批判する声が上がる一方、「記者会見で一番わかりやすかった」「核心を突いた記者質問」と擁護する声も上がっている。