米国の有料素材サイトで「イラストが勝手に販売」 NURO光が広告使用で謝罪「対応進めている」

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   アメリカの有料素材サイト「Shutterstock」で、自分の作品が改変されるなどして勝手に素材として販売されたと、日本のイラストレーターがツイッター(現X)で訴えている。

   光ネット回線サービス「NURO光」がこの素材を購入して広告に使用したといい、ツイッターで謝罪する事態になった。Shutterstockをめぐっては、作品が勝手に販売されてトラブルになるケースが過去にもあった。

  • Shutterstockの公式サイト
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  • 作品が無断使用された広告(NURO光のツイッターから)
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「広告代理店がロイヤリティーフリー素材として購入」

   「推しへの愛が止まらないっっっ!」。NURO光の「超高速10ギガプラン」をPRする広告では、こんなキャッチフレーズで、アニメ風少女の上半身イラストが載っている。

   この広告は、NURO光の公式ツイッターに2023年8月28日に投稿された。

   無断使用の被害を受けたイラストレーターは9月4日、自作と比較した画像をツイッターに投稿し、広告では、イラストの背景を切り取り、左右反転させて色も変えてあったと訴えた。

   これに対し、NURO光のツイッターは同日中にリプライを寄せ、「この度は大変申し訳ございません」とイラストレーターに即座に謝罪した。そして、「社内にて掲載時の経緯確認と対応の検討を進めております。広告は急遽停止の手配を進めています。今後のご相談等は追ってご連絡いたします」と対応について説明した。

   これに対し、イラストレーターは、真摯に向き合ってくれたと感謝の言葉を述べ、解決すれば投稿は削除するとして、NURO光側からの連絡を求めた。その後、NURO光側から説明や謝罪があったとして、最初の投稿を削除した。

   イラストレーターによると、広告代理店がShutterstockで何度でも使えるロイヤリティーフリー素材として購入し、NURO光の広告に使用した。今回、投稿者の訴えを知り、4日夕に広告の配信を停止し、不快な思いをさせてしまったことをお詫びしたいと謝罪を受けたという。この素材は、その後Shutterstockで削除されたとしている。

日本には営業所だけが置かれ、法的なことは関わらず

   NURO光を運営するソニーネットワークコミュニケーションズの広報課は9月5日、J-CASTニュースの取材に対し、「社内にて対応を進めております。該当の広告は8月28日より配信を行い、9月4日16:00時点で停止しました。お相手さまがあることですので、これ以上の回答は差し控えさせていただきます」とだけ答えた。

   イラストレーターの同じ作品は、Shutterstockの系列サイト「Bigstock」でも、そのままの形で9月5日20時現在も販売されている。そこでは、長い紫色の髪をした可愛いアニメ少女だと英語で紹介されていた。

   Shutterstockにもまだ自作を使った素材があるとして、イラストレーターは、証拠をそろえたうえで、著作権違反の連絡をすることを明らかにした。

   Shutterstockをめぐっては、19年2月に、日本のフリー画像素材サイト「ぱくたそ」が画像を勝手に販売されたと訴え、100枚以上が被害にあったと訴えるなど、トラブルの報道が過去にもあった。

   Shutterstockの日本語サポートは5日、取材に対し、米国本社がコンタクトの窓口になっており、法的なことには関わっていないと説明した。日本には、数人が在籍する営業所だけが置かれ、日本語サポートは、シンガポールや米ニューヨークにいるといい、カード決済などの問い合わせを受けているとした。

   J-CASTニュースでは、米国本社のプレス窓口にメールで取材依頼しており、回答が来次第、追って伝える。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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