企業努力も「流石に難しい状況」で値上げ
子育て世帯の負担感をめぐり、コンビ広報は、輸送コストなどを少しでも削減できるよう努めてきたと明かす。ベビーカーの発送形式を、幌だけ後付けさせる客組(きゃくぐみ)に変えて梱包サイズの丈を短くしたと例示する。
しかし、「コストカット出来る所は努力を積み重ねてきましたが、さすがに難しい状況になってしまって」。22年秋に8年ぶりの価格改定をした。9割近い製品が3~14%ほど値上げとなった。
背景には、原油価格高騰などによる原材料費の値上げと物流費の高騰による生産コストの大幅上昇。ベビーカーは中国の自社工場で作っているため為替の影響も避けられない。国内流通のベビーカーはほぼ海外製のため、今の状況が続くと生産拠点の変更を検討する企業も出てきうるという。
先のアンケート記事のコメント欄には、ベビーカーはなぜ高いのかとの疑問も寄せられていた。そもそもベビーカーは安全性を証明するSG基準で「A型」「B型」と分類され、早くて生後1か月から使える前者の方が高価格とされている。
A型が主力のコンビは、前提として「価格と安全面が比例するわけではない」と強調する。