DJ SODA性被害、出頭した男性を「許してあげて」 第三者がなぜ「寛大な対応」求めるのか?犯罪心理学者に聞く

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「被害者非難の心理がかかわっているとすれば、社会の在り方、見方というレベルで、改善しなければと考えさせられます」

   性被害の当事者に「許してあげて欲しい」と要望するのは、なぜか。また、DJ SODAさんには「露出が多いから痴漢される」といったセカンドレイプ(二次加害)が横行しているが、こうした発言も該当するのか。

   9月1日、取材に応じた小俣教授は、セカンドレイプにあたるかは「発言の背景をどう考えるかで異なる」と述べる。

「SODAさんに『許してあげて』という背景心理に、容疑者が出頭したことをもって反省していると受け止め、だから『許してあげたら』といっていると解釈する可能性が考えられます。その場合には、セカンドレイプとは言えないと思います。
しかし、そこに、『被害者非難』の心理が関係している可能性はあります。そこまで深読みすればセカンドレイプ『的な』、それに近い内容といえるかもしれません」
「ただ、今回の件は『不可抗力・意図的なものではない』という言い訳が成立する余地もあり、うがった見方かもしれませんがその主張を通せると思ったから出頭した可能性もあります。しかし、許すにしても、うがった見方をするにしても、映像は警察が持っており、警察が判断するでしょうし、それを待つべきだと思います」

    ツイッター上では「マンフォーギブン」との見方もあったが、関連性はあるのか。小俣教授は、マンフォーギブンは性被害・セクハラ被害を周囲の人、特に男性が許す行為だという。

「今回『許してあげてほしい』ということを言っているのが主に男性なら、該当するかとは思いますが、案外、女性にもいそうですね。いずれにしろ、言葉の意味としては該当するでしょうね」

   小俣教授は「許してあげて欲しい」という発言が「被害者非難の心理がかかわっているとすれば、社会の在り方、見方というレベルで、改善しなければと考えさせられます」と指摘する。

「日本社会にまん延する『女性の性に対する誤解』や『性的自由に対する侵害あるいは逆にいかにそれを尊重するか』という問題に結びつけて議論すべきではないかと思っています」
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