「おねがい 猛禽類を飛ばすことは危険ですので、止めてください」──。
愛知県豊橋市の公園にある立て看板が、珍しい内容だとしてX(ツイッター)で関心を集めている。市は取材に、約2年前に設置したと明かす。詳しい経緯を聞いた。
「ドローン禁止の看板はよく見るけど」
話題の発端としては2023年8月30日、「豊橋公園」にある城の横に立てられた看板を、Xユーザー・小林成彦(@naru422)さんが映像で紹介した。
看板には冒頭のように記載されている。投稿では「公園でドローン禁止の看板はよく見るけど、猛禽類飛行禁止は初めて見たぞ!」などと伝えられた。
動画は164万回を超えて再生され、「タカやフクロウを飛ばす人がいらっしゃるということですかね......すごい」「豊橋行ったとき、あまりに不思議でおもしろかった」と驚く声が上がっている。
市の公園緑地課は31日、看板を設置したのは21年1月ごろだとJ-CASTニュースの取材に明かした。市民から、公園で鷹を飛ばしている人がいてケガ人が出たとの連絡を受け、注意看板を立てるに至ったと説明する。
被害者や加害者は分からず、鷹が飛ばされた背景も不明。推測では、鷹匠のような人物が練習していたのかもしれないという。一方、市内在住の立場から「(鷹が飛ばされている状況に)日常的に遭遇することはよっぽどないと思う」とも述べる。
豊橋市をめぐっては、数年前からムクドリの飛来に伴って糞害などが生じる対策として、天敵の鷹による「追い払い」を市が実施していると各メディアに報じられている。
公園緑地課は、鷹匠に依頼してムクドリを追っているのは事実だと認めつつ、21年の出来事とは「全く関係ない」とする。「ムクドリを追うためにやってもらっている行為であり、管理されている鷹」とし、鷹は鷹でも別の話だと述べる。