QRコードでも「もっさり感」なし
記者は8月30日にQRコードで利用。新サービスが使える自動改札機は交通系ICカード、紙、クレジットカード、QRコードの4種類に対応している。QRコードをかざす場所は比較的目立つが、慣れない人は迷う可能性もありそうだ。「Q SKIP」にログインして「利用開始」を押すと表示されるQRコードを改札機にかざすと、すぐに反応して通れるようになった。反応のタイミングが遅れる、いわゆる「もっさり感」は感じなかった。
ただ、降りる際は2つほど注意が必要だ。QRコードで入場したのを忘れて、普段のようにPASMOをタッチして出ようとすると、アラームが鳴って足止めされる。PASMOに入場記録がないのが原因だ。
もうひとつが、「Q SKIP」は一定期間たつとログアウトされる仕組みになっている点だ。改札を通ろうとしたとき、すぐにQRコードが表示されないことがあり、その場合は再度ログインが必要。「ひと手間」ともいえる。
現時点で利用範囲は限られるが、順次広がっていく予定だ。23年冬以降、さらに企画乗車券が登場するほか、沿線施設と乗車券の連携サービスも提供される。24年度には、有料座席指定サービス「Q SEAT」の座席乗車券も、この仕組みで買えるようになる。
対応する自動改札機も増える。23年冬には東横線、目黒線、大井町線、池上線、多摩川線で設置される予定だ。東京メトロは8月7日、24年度中にタッチ決済とQRコードを使った実証実験を始めることを発表している。田園都市線の乗り入れ先の半蔵門線での利用も期待できそうだ。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)