FIBAバスケットボール・ワールドカップ(W杯)2023の1次ラウンドB組第3戦が8月30日、フィリピンのアラネタ・コロシアムで行われ中国がプエルトリコに89-107で敗れた。中国は1次ラウンド3連敗でB組最下位となり、31日から行われる17~32位の順位決定戦に回る。
中国の敗戦を複数の地元メディアが速報。今大会白星を挙げることができなかった母国代表を批判的な論調で伝え、24年パリ五輪出場を絶望視するものもあった。
中国は日本に比べて非常に悪い状況にある
中国メディア「捜狐」(WEB版)は、「グループステージ終了時点で中国は負けたことよりもコーチのレベルや選手の態度など問題が多すぎる」とし、「選手たちは国内リーグのチームで満足しており、より高い給料を得るためにいかに大型契約を結ぶかに集中している」と酷評した。
さらに「サーシャ・ジョルジェビッチ監督の能力の低さは誰の目にも明らかだ」と3戦全敗の矛先を指揮官に向けた。
別の記事では、センターのワン・ジェーリン(29)のプレーを批判。プエルトリコ戦でのワンのパフォーマンスは「ひび割れた」としか言いようがなく、身長2メートル14センチのセンターとしてダンクシュートどころかレイアップシュートすら決められなかったと評した。
スポーツメディア「騰訊体育」(WEB版)は、日本と中国の順位決定戦の組み合わせなどに言及し両者を比較しながら記事を展開。日本の対戦相手であるカーボ・ベルデとベネズエラは平均的なチームで他のアジアチームとの差を広げるチャンスがあるとし、今大会アジア最高チームになるかもしれないと解説した。
一方で、中国は日本に比べて非常に悪い状況にあるとした。順位決定戦でアンゴラとフィリピンを破っても得失点差の関係で日本、ヨルダン、レバノンなどの動向を気にする必要があり、絶対的な確実性と主導権がないと指摘。さらに現状、五輪出場権を争う希望はほとんどなく絶望的だとした。
パリ五輪の出場権はアジア勢最上位に与えられ、1枠を日本、フィリピン、ヨルダン、イラン、中国、レバノンで争う。アジア勢はすべて2次ラウンドに進めず、31日から行われる順位決定戦に出場する。