「河村勇輝が宮城リョータになった」 バスケW杯、日本勝利に中国メディアも絶賛「現実のスラムダンク」

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   FIBAバスケットボール・ワールドカップ(W杯)2023の1次リーグ第2戦が2023年8月27日、沖縄アリーナで行われ、世界ランク36位の日本が同24位のフィンランドを98-88で破り歴史的勝利を挙げた。W杯では06年大会以来17年ぶりの勝利で欧州勢に初勝利した。

   中国スポーツメディア「騰訊体育」(WEB版)は、3ポイント4本を含む25得点を挙げ勝利に大きく貢献したPG河村勇輝(22)を人気バスケットボール漫画「スラムダンク」の登場人物になぞらえ「日本代表の宮城リョータになった」などと大絶賛した。

  • 河村選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    河村選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • 河村選手(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

アジア勢最上位でパリ五輪出場権

   最大18点差をひっくり返しての逆転劇だった。第3クオーター残り3分を切り、フィンランドがフリースローを決めスコアは53-71に。この後、日本はスリーポイントシュートやフリースローを決め反撃。第3クオーター終了時には63-73と10点差に縮まった。

   第4クオーターに入っても日本の勢いは衰えず、残り4分32秒で78-78の同点に追いつくと3秒後に逆転。以降も次々とシュートを決め、残り15秒でフリースローを決め10点差をつけて勝利した。

   今大会は24年パリ五輪の出場権がかかっており、アジア勢最上位になれば出場権を獲得できる。日本のライバルとなる中国では、複数の地元メディアがフィンランド戦の快挙を速報した。世界ランク27位の中国はグループBに属し、初戦のセルビア戦を63-105で落としグループ最下位に沈んでいる。

「中国は日本チームのタフネスを見習う必要がある」

   「騰訊体育」は、アジアで高い人気を誇る「スラムダンク」に登場するPG宮城リョータと河村を重ね合わせて紹介した。

   22年12月に公開された劇場アニメ「THE FIRST SLAM DUNK」公式サイトによると、宮城は身長168センチで小柄ながらもチームの切り込み隊長として活躍。河村も172センチと小柄だがスピードあふれるプレーでチームの司令塔として代表をけん引している。

   記事では、河村は長身のフィンランド選手を相手に果敢に3ポイントシュートに挑んだとし、「河村が日本代表の宮城リョータになった」と伝えた。河村は日本では以前から有名だったが、この試合を通じてより多くのバスケットボールファンに知られるようになったとした。

   同メディアの別の記事では、日本の第4クオーターの粘りを称賛。日本代表は驚異的な粘りを見せたとし、中国代表は日本のタフネスを見習う必要があるのは間違いなく、試合では粘り強くプレーし、勝利への意欲を十分に発揮する必要があると指摘した。

   地元メディア「捜狐」(WEB版)は、日本代表が「現実のスラムダンク物語」を上演したと伝えた。記事では172センチながら25得点を挙げた河村に注目し、母国代表のチーム構成に言及した。

   小柄な河村は国際舞台で自信を持ってプレーしているとし、一方の中国代表は身長のアドバンテージを盲目的に重視していると解説。記事によると、中国代表のサーシャ・ジョルジェビッチ監督は「我々はラインナップを高く強いものにしようとしている」と語ったという。

   日本代表は29日、1次リーグ突破をかけて世界ランク3位で東京五輪銅メダルのオーストラリアと対戦する。

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