立憲・原口一博氏、「参政党入ろうかな?」&ワクチン「陰謀論」で口頭注意 本人は「検閲と同じ」と納得せず

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   立憲民主党の岡田克也幹事長は2023年8月22日の記者会見で、原口一博衆院議員を口頭で注意したことを明らかにした。地元の佐賀市内で参政党の神谷宗幣副代表(参院議員)と並んで街頭演説を行い、新型コロナワクチンをめぐる持論を披露したことが原因だ。

   発言内容には党内からも異論が出ており、岡田氏も「党の考え方と一致するものではない」と指摘している。ただ、原口氏は岡田氏の対応に納得しておらず、動画で「どこかの検閲のアレと同じではないか」と反発している。

  • 立憲民主党の原口一博衆院議員(写真:つのだよしお/アフロ)
    立憲民主党の原口一博衆院議員(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 立憲民主党の原口一博衆院議員(写真:つのだよしお/アフロ)

悪性リンパ腫は「ワクチンのせいだと思います」

   街頭演説は8月20日に行われ、その様子は原口氏がX(旧ツイッター)で公開した動画などで広く拡散している。原口氏は終始、根拠不明なワクチン批判を展開。例えば、自らの悪性リンパ腫はワクチンが原因だったと考えている。

「実はですね、1月に悪性リンパ腫が見つかりました。ワクチンのせいだと思います。で、ワクチンに苦しむ人たちを1人でも助けたい。これを止めたい。私の悪性リンパ腫を聞きつけていただいて、ここにいる神谷さんがいろいろな治療法を教えていただきました。おかげさまで、悪性リンパ腫、寛解しました!」

   さらに、5月3日の「EU議会の有志」の話として

「ウイルスが先にあるんじゃない。ワクチンが先にあって、これを機能獲得実験と言うが、ワクチンを売らんがためにウイルスを作っていた、こういったことが分かった」

と主張した(現地報道や欧州議会のウェブサイトでは、こういった調査結果は確認できない)。

   話題は安全保障にも及んだ。戦闘機をはじめとするハードウェアを購入する前の段階として、情報戦を充実させる必要性を説いた神谷氏に対して、原口氏は

「まったく大賛成ですね。おれ、なんか参政党入ろうかな?」

と応じ、聴衆から拍手も起きた。

原口氏の主張は「党の考え方と一致するものではない」

   この演説内容には党内からも異論が出ている。例えば医師免許を持つ米山隆一衆院議員はXで、「ワクチンを売らんがために」のくだりについて

「それを裏付ける証拠は皆無で陰謀論が過ぎます。尚新型コロナワクチンにも、他の全てのワクチン同様、一定の副反応は報告されていますが、それ以上の物ではありません」

と指摘し、立憲と参政党との関係についても

「立憲内で参政党にシンパシーを感じている議員は私の知る限り他におりませんし、参政党と何かしようなどと言う組織決定以前に、その様な提案が党の会議で出た事すら一度たりともありません」

とした。

   岡田氏も演説の内容を問題視。ワクチンをめぐる発言については

「私たちもコロナワクチン健康被害救済法案を国会提出をしているところだ。従って問題意識は持っている。ただ、原口さんがここにおっしゃったことは自らの闘病生活に基づいてご発言になっていることで、それは党の考え方と一致するものではない」

と述べた。参政党との関係については、参政党から公の場での議論を挑まれた、などと原口氏は説明したという。岡田氏はこの点を踏まえても

「一緒に協力してやっているというような誤解を招きかねない、そういう行為」

だと判断した。

   原口氏は岡田氏の対応に納得しておらず、動画で岡田氏批判を展開している。8月23日に公開した動画では、かつて、ある市長選で自民党の旗の前で演説したこともあったとして、

「なんでこんな風に言うのかな?ってよく分からない」
「私に確認もなく執行役員会で決めたとか言うから、『それどういう意味ですか?』とお話しをした」

と話した。演説の内容が問題視されたことについても、次のように反論した。

「お医者さんたちが例の注射との関係で何を言ってるか、ということを言った。ファクトを言った。僕の意見を言ったわけじゃない。意見を言っても『もう言うな』と言うのであれば、もうそれは、どこかの検閲のアレと同じではないか」

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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