2023年8月16日、性的同意アプリ「キロク」の配信が発表され、話題となった。プレスリリースによると、キロクは7月13日の不同意性交等罪の新設に伴う性行為の同意を、複雑な手順なく行えるアプリで、弁護士監修だという。ツイッター(現・X)ではキロクに対して賛否の意見が寄せられているほか、発表されたプレスリリースに社名や監修弁護士の名前の記載がないことを指摘する声もある。J-CASTニュースは23日、キロクの担当者に開発の経緯や、不透明な運営体制の理由などを取材した。
企画、開発はマッチング事業を手がける商社
担当者によると、キロクを企画、開発したのは街コンなどのマッチング事業を手がける地方商社。もともとアプリの企画・開発事業などは行っていなかったが、担当者がマッチングイベントの参加者から相談されたことが、キロクを企画したきっかけだという。担当者は「今回の法改正に関してとても真剣に捉えている方もおり、(性行為の同意に関して)どういう風にすれば良いかというようなご相談がありました。そのような相談を受ける中で、『(記録として)残るものが手軽にあったらいいかもしれませんね』といったところがスタートです」と語った。
プレスリリースに社名を記載していない理由は「独立した会社を立てようとしている」ためだとした。
監修した弁護士については「文案などの内容の確認で入ってもらっており、名前を出すことは契約に入っていないためです。また、(アプリを使っていて相手とトラブルになった際に)自分のところ(弁護士事務所)に誘導するためのビジネスという捉え方をされたくないという意向があり」公表していないという。