牛丼チェーン「すき家」の店舗を利用した客が、注文した牛丼に他人の髪の毛が入っていたことを指摘すると、従業員は謝罪もせず奪い取るように商品を片付けたと、X(旧ツイッター)で苦言を呈した。
すき家広報担当は、J-CASTニュースの取材に、「(従業員が)謝罪をせず、すぐに商品を下げてしまったことを確認しています」と事実を認めて経緯を説明。「不快な思いをさせてしまい大変申し訳なく思っています」と謝罪した。
「何も謝らずすぐ作り直しますねーと一言」
問題の発端となったのは、とあるXユーザーによる2023年8月13日の投稿だ。すき家で注文した牛丼に他人の髪の毛が入っていたと報告し、その後の従業員の対応に苦言を呈した。実際に混入している様子も写真で紹介している。
投稿者は8月18日、取材に一連の経緯を次のように説明した。
大阪市の店舗を13日に利用したところ、自分の黒髪とは違う茶髪の毛が牛丼に混入していることに気づいた。従業員に「髪の毛が入っていました」と伝えると、「待っててください」と言われたが、すぐに来なかったという。
「いつまで経っても来てくれないので、大きめの声で早く来てください髪の毛が入っていましたとお伝えするとやっと来てくれました」
「初めは私の髪の毛だと思っていたのか不貞腐れた態度だった」と従業員の態度を振り返り、「お見せした髪の色と私の髪の色がいかにも違うと気付き、目の色を変え手を伸ばしさっと奪いとるように調理場まで持って行きました」と説明した。
「その後カウンターに戻って来たのですが、何も謝らずすぐ作り直しますねーと一言だけ言って調理場の方へ行ってしまいました」
こうした対応などから食欲がなくなった投稿者は、従業員に「もう作らなくていいです時間もないですし帰らせて頂きます。この件はすき家さんに連絡させて頂きます」と話し、退店時に「はあ、分かりました。すいません、お代は結構です」と言われたという。
今回の件についてすき家に連絡すると、店舗責任者から「定められたマニュアルを度外視した滅茶苦茶な対応だった」と説明された。マニュアルの徹底といった対応について教育すると伝えられたとし、「店舗責任者の方は丁寧な対応でした」と述べた。
投稿者は「その場しのぎのような、素っ気ない対応が嫌でした」と問題点を指摘している。
「不快な思いをさせてしまい大変申し訳なく思っています」
すき家広報担当は18日、今回の件は事実だと認めたうえで「お客様から本社お客様相談窓口宛にご指摘をいただいており、その後、地域の責任者から謝罪のためご連絡させていただいています」と取材に答えた。
「店舗責任者に確認したところ、当該お客様から『髪の毛が入っている』とご指摘をいただいた際、本来であれば従業員がお客様へ謝罪をした上で、代替商品のご提案などをするところ、謝罪をせず、すぐに商品を下げてしまったことを確認しています」
広報担当は「すき家でのお食事を楽しみにご来店いただいたお客様に対し、不快な思いをさせてしまい大変申し訳なく思っています」と謝罪。再発防止について、今回の店舗での面談と教育を実施していると述べた。