決済・乗車しない「カラ予約」横行...西鉄が対策開始 迷惑行為なぜ増加?きっかけになった制度とは

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   西日本鉄道(西鉄、福岡市)は福岡-東京間を1日1往復する夜行高速バス「はかた号」について、予約をめぐる「迷惑行為」が頻発しているとして、予約と同じタイミングで支払いを求める対応を2023年8月から始めた。

   これまでは、ウェブサイトで予約した場合、予約日含めて3日以内にウェブサイトかコンビニで決済すればよかったが、予約だけして決済・乗車しない人が相次いだため、運用を厳しくした。

  • 西鉄が運行する「はかた号」。福岡と東京を14時間以上かけて結んでいる
    西鉄が運行する「はかた号」。福岡と東京を14時間以上かけて結んでいる
  • 西鉄が運行する「はかた号」。福岡と東京を14時間以上かけて結んでいる

「水曜どうでしょう」で「キング・オブ・深夜バス」として紹介

   はかた号は1990年に運行開始。当時は日本最長の走行距離を誇る夜行高速バスとして知られ、人気ローカルバラエティー番組「水曜どうでしょう」(北海道テレビ)では「キング・オブ・深夜バス」として紹介されたこともある。

   今走っているのは30周年にあたる2020年に導入された車両で、1097キロを14時間以上かけて走る。22人乗りで、4席が個室タイプの「プレミアムシート」。残る18席が3列独立の「ビジネスシート」だ。

   従来は、予約日含めて3日以内に決済されない場合、自動的にキャンセルされる仕組みだった。これに対して、今後はウェブサイト決済の場合は「予約時即日決済」、コンビニ決済では「予約日当日24:00までに決済」が必要。24時までに決済されない場合、同様に自動キャンセルされる。5回以上自動キャンセルになった人はアカウントを停止する。

「ダイナミックプライシング」導入後に迷惑行為増える

   西鉄の広報課によると、需要に応じて運賃が変動する「ダイナミックプライシング」と呼ばれる制度を21年4月、はかた号に取り入れてから迷惑行為が増えたという。予約した上で決済せずに、他の日程の運賃を観察するなど「様子見」する人が出た可能性もありそうだ。

   今回の対策の対象になるのは10月1日以降の予約から。10月1日の予約は、すでに8月1日から予約を受け付けている。

   西鉄では、22年春から名古屋線「どんたく号」や鹿児島線「桜島号」にもダイナミックプライシングを取り入れているが、迷惑行為が目立つのは、はかた号のみ。そのため、今回の措置の対象を、はかた号以外に対象を広げる予定はないとしている。

   こういったカラ予約をめぐっては、小田急電鉄・特急ロマンスカーを予約したが決済せずに自動キャンセルを9000回以上繰り返していたとして、40代男が偽計業務妨害容疑で書類送検されている。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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