たこ焼きはどこまで大きく作れる? 京大物理学者らガチ考察...「賢さの無駄遣いたまらん」論文話題、その内容は

橋本教授に聞く、今後の展望

   取材に対し橋本教授は、「ラムダ技術部さんの実験が素晴らしい」と感じたと振り返る。その勢いに任せて論文も執筆した。

「論文を書きたくなり、結局思うままに書いてしまって、それをネット公開しちゃえというノリが、物理学徒のお茶部屋でのダベリのノリで、大変楽しかったです」

   論文は「オイラー・ラグランジュ形式」という方程式で、たこ焼きの形状を安定化させながら大きくする方法を考察する。

「この形式は、拘束条件下の運動を解く際の標準的な物理学の手法です。今回の場合、たこ焼きの面積や体積に関して拘束条件を用いる必要があるので、使用しました。物理学徒なら誰でもこの方法を用いると思います」

   これらの内容は論文形式にはまとめられているが、査読付きの科学雑誌には投稿していない。論文の最後に今後の課題を示し、読者らによる発展を希望している。

「このような、パロディとも言えるようなトピックの研究を通じて、物理学の研究の手法が世の中に知られることは、基礎科学の社会的な立場からすると、大変大事なことであると思います。
また、たこ焼きの形を研究することと、宇宙の形を研究することが、実は繋がっているということも感じてもらえるのではないでしょうか」
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