「もし前の方の話し声きになるようでしたら...」。快速列車の指定席で受けた車掌の「神対応」が、ツイッター(現・X)で12万件の「いいね」を集めるほど話題となっている。
「車掌さんの気遣いが何より嬉しい」という投稿者。J-CASTニュースは本人と、列車を運行するJR北海道広報担当者に詳しい話を聞いた。
「もし話し声が気になるようでしたら...」
話題となったのは、ツイッターユーザーの「しの様」(@ON_2310_NO)さんが2023年7月30日に投稿したメモの写真。8月1日に取材に応じたしの様さんによると、7月30日夜に新千歳空港発札幌行き快速「エアポート」の指定席「uシート」に乗っていた時の出来事だ。
写真には「もし前の方の話し声きになるようでしたら一つ前の車両の○○席押さえてありますので使って頂いて大丈夫です」と書かれている。
しの様さんによると、前の席でサラリーマン集団が楽しそうに酒盛りしていた。他の乗客はその団体だけで、しの様さんの目の前のシート3列分にいたという。話し声は気にならなかったというが「車掌さんの気遣いが何より嬉しい」としている。
しの様さんは「就活疲れ」でuシートに課金してくつろいでいたと話す。オフィスカジュアルの服を着用し、カバンや靴なども就活仕様だったという。席は交換しなかったが、JR北海道の対応を「ありがたく感じております」と話す。
「私個人としましては、有料列車内での飲食や会話、子どもが歩き回る、高齢者の声が大きくなるなどは常識の範囲内で全く問題ないと考えております。団体様も大騒ぎをなさっていたわけではありませんでした」
投稿には「優しい世界」「完璧な対応」「接客の鑑」「神対応」「ほっこりする」といったコメントが寄せられている。
「車掌はお客様に気持ち良くご利用いただけるように、その思いを忘れず乗務しております」
車掌が席を交換できる旨を記載したメモを乗客に渡したのは事実なのか。8月9日に取材に応じたJR北海道広報部担当者は、「写真からも当社の列車で発生した事象だと推測されるのは間違いないです」としつつ「詳細な内容に関してのコメントは差し控えさせていただければと思っています」と回答した。
席の交換は今回だけの対応なのか。また、何らかの事情で利用者から席を交換してほしいと申告があった場合対応できるのか尋ねると、利用者が席を移ることに関しては、主に要望があった時の空席状況により、席を充当できる場合があるとした。「お客様からご要望がない場合でも、お客様がお困りの様子などが見受けられましたら、車掌や運転手からお声がけをさせていただくこともございます」という。
ツイッターで称賛の声が多く寄せられていることについての受けとめを聞くと、次のように話した。
「反響については、大変嬉しく思っております。車掌はお客様に気持ち良くご利用いただけるように、その思いを忘れず乗務しております。引き続き、快適に当社をご利用いただけるように努めてまいりたいと考えております」