関西最大級とされる「びわ湖大花火大会」で、高さ4メートルの「区分フェンス」が約2キロにわたって設置されたことが、マスコミ報道で大きくクローズアップされている。
地元自治会が反対していると報じられ、「目隠しフェンス」として、すき間からのぞく人たちの不満の声も伝えられた。とはいえ、フェンスは、コロナ禍以前の開催でも設置されていたという。なぜ今回物議を醸したのだろうか。
すき間から花火をのぞいたり、フェンスによじ登ったり...
大輪の花火がフェンス上半分の黒っぽい遮光幕から透けて見える中、たくさんの見物客がフェンスにしがみついている。
下半分は、工事現場で見られるガードフェンスになっており、そのすき間から花火をのぞいたり、フェンスによじ登ったりしている様子だった。
びわ湖大花火大会は、2023年8月8日に4年ぶりに滋賀県大津市内の琵琶湖畔で開催され、主催者発表で約30万人が約1万発の夜空の競演を楽しんだ。
大会では、4500円~6万円の有料観覧席5万席が湖を見渡す岸辺に用意され、フェンスは、その席の外側に張り巡らされた。無料観覧席もあるが、安全対策のため、それを減らして、有料を前回より1万席増やしたという。
フェンスについて、大会の公式サイトでは、立ち見や座り込みで道路に人が滞留して事故が起きることを防ぐためだと説明している。
しかし、大会前から、地元自治会が家などから花火が見えないと設置に反対していると報じられ、大きな話題になっていた。自治会では、フェンスのほか、渋滞や混雑が激しくなる、ゴミや騒音が酷い、有料席が高すぎることを理由にして、7月に花火大会への反対決議まで行ったという。
それでもフェンスを設置して開催したことについて、大会実行委員会事務局がある「びわこビジターズビューロー」の企画広報部は9日、J-CASTニュースの取材に対し、こう説明した。