米ロサンゼルスで現役警察官として働き、YouTubeやSNSでも発信を続けるYURI(永田有理)さんが2023年8月5日に公開した動画で、ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏によるタレントへの性加害問題をめぐり、性被害を受けたタレントらへの「自業自得」などとする批判に猛反論した。
犯罪被害者は「守られるべき存在」
YURIさんは7月19日に行った生配信でジャニーズ事務所の性加害問題について言及。ジャニー氏を擁護するなどしたタレント・デヴィ夫人のツイッター(現・X)投稿に対し「はっきり言って、もう非常識極まりないことを言っているんですよ」などと激怒した。
5日に公開した動画では、YURIさんの元に寄せられた意見に反論した。デヴィ夫人の発言に対する批判について「ほとんどの方が私と同意見だったんですけれども、中にはそうではない方もいらっしゃったんですね」とした。意見の違いはままあることだとしつつ、「やっぱり犯罪の被害者っていうのは、どの犯罪においてでも守られるべき存在なんですよね」とした。
ジャニーズ事務所に所属する芸能人について「『自分の身体を犠牲にしてでもやりたかったんだろ? 自業自得だろ?』っていう意見が結構あるんですよね」とし、「ただ、百歩譲って『ここのプロダクションは、70のお爺さんと体の関係を持ったら日本の有名な音楽番組に出させてくれるプロダクションですよ』って言って成人した大人がそこに入ったとしますよね。そしたら、それは確かに文句を言えないのはわかるんですよ」。しかし、今回のケースはそういった問題ではないとした。
「ただ、今回のジャニーズの件に関して、『自分でわかっててやったんじゃないの?』『我慢したからデビューできたんじゃないの?』『デビューしたいからやったんでしょ?』『自業自得じゃん』っていう言葉が通用するのは、成人した大人に対してだけだと思います」
「納得いかないですね。そういう言葉を言うことが」
一方で、アメリカの法律では成人した大人に対してであっても、男女関係なく「望まない性交渉を無理やりされる、もしくはこれを断ってはいけないと思う環境でさせられるっていうのは、立派なレイプになるんですね」とした。こうした問題は恋人同士や夫婦間であっても成立するため、「『え、だって芸能界に入りたかったんでしょ?』『それで実際体売って成功したんでしょ? じゃあいいじゃん』みたいなことを言うのは絶対におかしい」と批判した。
「そういうふうに考える人っていうのは、他人事としか見れてないと思うんですよ」としたYURIさん。自分のきょうだいや子供が同じような被害に遭ったらどう思うか考えて欲しいとし、「だから私はちょっとやっぱり、納得いかないですね。そういう言葉を言うことが」と呆れた。
大人が意思を持って選択するならばともかく、「子供たちが夢を見て芸能界に入って、そこであんなモンスターみたいな大人に、性加害を受けるって言うのはまったく別な話ですから」と断言した。
性被害の告白には大きな苦痛が伴うとし、「男性は特に言いにくいという傾向はあるんです、実際に。そういう中でこういうふうに頑張って言った人に対して、『お前好きでジャニーズに入ったんだろ』とかって言うのは絶対に間違ってるから。本当にやめてほしいです」と憤りをあらわにした。