「もっと厳しい処分科すべき」「また繰り返すだけ」 浦和レッズ暴徒サポへの対応に批判続出

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   サッカーの天皇杯で浦和レッズの一部サポーターが試合後に暴徒化した問題で、浦和が主導者らを9試合の入場禁止にするなどの処分にしたことについて、インターネット上で「甘すぎる」との批判が相次いでいる。

   浦和レッズがどんな基準で処分にしたのかは、発表では不明だ。

  • 浦和レッズのサポーター(写真:西村尚己/アフロスポーツ、記事中の試合の写真ではありません)
    浦和レッズのサポーター(写真:西村尚己/アフロスポーツ、記事中の試合の写真ではありません)
  • 浦和レッズのサポーター(写真:西村尚己/アフロスポーツ、記事中の試合の写真ではありません)

「なんだ、オラ!」「帰れ!帰れ!帰れ!」と応酬

   21年度大会で王者になった浦和は、23年8月2日に名古屋市港区内のサッカー場で行われた4回戦で、名古屋グランパスに0-3のスコアで屈し、ベスト16で姿を消した。

   報道によると、浦和のサポーターがゴール裏のスタンドに居座っていたところ、名古屋のサポーターが柵越しに挑発するようなヤジを飛ばしたとされ、一部の浦和サポ100人以上が柵を突破してピッチや緩衝帯になだれ込んだという。

   ツイッターに投稿されたいくつかの動画を見ると、ピッチに侵入したサポらが「なんだ、オラ!」と叫びながら、集団で名古屋側に走っていく姿が映っている。追い駆けて取っ組み合いになったり、ピッチ上でタックルして相手を投げ飛ばしたりするサポもいた。また、数人で取り囲んで詰問するようなシーンも映っていた。横断幕を引き剝がしてしまう行為も見られた。

   一部サポは名古屋側のゴール裏スタンドにも入り、「オーイ、オーイ」「何やってんだよ!」とヤジが飛んだ。「帰れ!帰れ!帰れ!」。名古屋側からコールが巻き起こったが、突き飛ばしたり揉み合ったりの騒ぎが続いた。係員らが両手を広げて制止する中でも、小競り合いが起き、「みっともねえぞー」と呆れる声も上がっていた。

   報道によると、愛知県警のパトカーが列をなして出動し、警察官約50人が対応に当たったとされている。

   この騒動について、浦和は3日、「浦和レッズサポーターによる違反行為について」と題するお知らせを公式サイトに出した。

「数試合の試合出禁は甘すぎる」

   それによると、騒動の発生直後から主催者の日本サッカー協会などと事実確認を行い、浦和サポに違反行為があったと認定した。いかなる背景があろうとも違反行為が肯定される理由はなく、「私どもの価値観とは相容れない」として処分に踏み切った。

   浦和サポ77人を対象にしており、立ち入り禁止エリア侵入を主導した31人を9試合の入場禁止、そのリーダー1人を16試合の入場禁止、制止のための侵入を含めて45人を厳重注意にした。

   そのうえで、「自クラブのファン・サポーターに対し秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う立場でありながら、この様な事態を招くこととなり誠に申し訳ございません」と謝罪し、「浦和レッズといたしましては、違反行為への適時適切且つ毅然とした対応、そして観戦ルールの周知および遵守徹底により一層努めてまいります」としている。

   この処分が発表されると、ネット上では、様々な意見が書き込まれた。

   「グランパスサポーター側にも落ち度はある」「殴る蹴るは無さそうなので厳重注意で妥当だ」と理解を示す向きもあったが、処分に批判的な声の方が多い。「数試合の試合出禁は甘すぎる」「それじゃあまた繰り返すだけよ」「もっと厳しい処分を科すべきだ」などと書き込まれている。

   Jリーグでは22年7月、禁止されていた声出し応援などをしたとして浦和をけん責や罰金の処分にしており、その時には、再びサポによる問題を起こせば、無観客試合や勝点減といった懲罰を諮問する可能性があると付言していた。

   甘すぎると批判を受けた今回の処分は一体どんな基準で決めたのかについて、浦和レッズの広報担当者は8月4日、J-CASTニュースの取材に対し、「弊クラブでは個別の取材をお受けしておりません」と述べ、回答が得られなかった。日刊スポーツのウェブ版記事では同日夜、同社の社長らが5日にオンラインで会見すると発表したと報じた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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